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PTAのベルマーク委員は“苦行”。「終わりが見えない単純作業」体験者から悲鳴の声

 入学や進級の時期になると、小学生の子どもを持つ親たちが頭を悩ませるのがPTAの役員や委員決めではないでしょうか。  学校によってルールは異なるものの、子どもが在学中に一度は経験するといっても過言ではないPTA委員。あらゆる委員や係があり、親たちの間ではどの委員を希望するか、話題が付きません。

ママ友の「ラクな委員」という情報を信じ…

電話口でブチ切れる女性

※イメージです(以下、同じ)

 首都圏在住の大川幸子さん(仮名・34歳)も、PTA委員の活動で大変な思いをしたと話します。いったいどのような経験をしたのでしょうか。 「毎年、PTA委員を決める時期になると、ママ友の間で“この委員がラクだった”という情報が出回るんです。保育園で一緒だったママさんは、上の子がいるのでもう委員を経験済みでした。  先生とクラスをまとめる学級委員や、広報誌を作る広報委員は出席しなければならない集まりが多く、大変と聞いていました。いろいろと聞いた上で、消去法でラクそうなベルマーク委員に立候補したんです」

意外と人気なベルマーク委員

 しかし、ベルマーク委員になるのもラクではなかったと言います。 「コロナ禍でPTA委員を済ませてしまえば、学校で集まることも少ないと思ったママたちの自薦が委員数を上回って抽選になったんです。うちは1年生のときは抽選に漏れたのですが、翌年に選ばれてベルマーク委員になることができました」  そもそもベルマークとは「PTA・大学・生涯学習グループなどごとに集めて財団に送付すると、1点につき1円として、協力企業の学用品などが購入でき、購入金の1割が僻地や開発途上国・被災地などの学校への援助資金となる」(デジタル大辞林より)という運動のこと。  ベルマーク委員はベルマークを集めて集計したり、学校の備品を購入したりします。活動内容は地味ながら、正確さが求められるそう。 「大変だと聞いていた学級委員は、コロナウィルスの感染拡大を防ぐために、茶会と呼ばれる先生との座談会などが中止となって、主な連絡はLINEで行っていました。  反対に、ベルマークの集計は対面で集まらないとできないため、必ず数ヶ月おきに学校に集まっていました。前年度のベルマーク係は、コロナであまり集まれなかったそうで、PTA室には前年度分のベルマークが未集計のまま袋に残っていました」
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ベルマークの仕分けは重労働
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