「生き生きとした60代」に実は共通していた特徴。恥ずかしくない“若作り”の方法があった
60代を過ぎても若作りをするのは恥ずかしい。そのように思っている方は、多いかもしれません。
しかし、「今後の人生を生き生き過ごすためには、できるだけ若作りはしてください」と語るのは、高齢者専門の精神科医の和田秀樹先生です。
『80歳の壁』や『60歳からはやりたい放題』などのベストセラーを持つ和田先生に、年を取ってからこそ、若作りをしたほうがよい理由を教えてもらいました。
(本記事は『60歳からはやりたい放題[実践編]』(和田秀樹著)より抜粋・構成しています)
アンチエイジングは脳にも良い影響を与えるため、老化のスピードを和らげることができるからです。想像してみてください。
鏡に映った自分を見て、「なんて年を取ったんだろう」とため息をつくのは脳にストレスを与えます。
一方で、「なんて今日も肌艶がいいんだろう」「自分もまだまだイケるな」と思ったほうが、脳には良い効果を与えます。おしゃれをして町へ出かけると、気持ちがワクワクと高揚するもの。
実際、老人ホームなどへ視察に行っても、お化粧をすると背筋が伸びる女性は大勢います。また、スーツを着ると背筋が伸びるという男性も少なくありません。
反対に、いつもダラリとしたTシャツやジャージ、パジャマなどでゴロゴロする日々を送っていると、気持ちが切り替わらず、脳への刺激もなくなり、しまいには体調を崩してしまうこともあります。
現代の認知科学の世界では、人の心は内面よりも外面によって形作られるものだという考え方が強まっています。
外見や行動によって人の心は変化し、それを受けて体の状態も変わる。だからこそ、60歳以降は、世間体を過度に気にし過ぎるよりも、心がどう思っているかを大切にしてほしいのです。
着飾ったり、外見に注意を払ったりと、心がワクワクする行動を取ることで、自然に体や脳の状態も良くなっていきます。
気持ちがウキウキしていると、ホルモン分泌や前頭葉の働きが活発になり、見た目にも良い影響を与えます。
若い格好をして、いつも華やかな人は、心も常に若々しいのはそういうことなのです。
反対に、明らかに「おじいさん」「おばあさん」と思われるような身なりや体型に気を使わない格好をしていると、心も老け込みやすくなります。
たとえば、洋服の色にしても、シニア世代になるとモノトーンやベージュなどのくすんだ色の服を選びがちですが、たまにはオレンジや赤、黄色などの華やかな色の服を着るのも気持ちが明るくなるものです。
どうせ、多くの人は自分が意識するほどに、他人のことを気にしていないもの。
「これは自分の年齢には合わないのではないか」などと気にせず、おしゃれをしましょう。
若作りは老化のスピードを和らげる
「人の心は内面よりも外面」
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