完全にホラー!不倫、ストーカー…“執着の化け物”となった2人の女性がコワすぎる|ドラマ『泥濘の食卓』
これは、単なる不倫ドラマではない。恐怖の連鎖がどこまでも連なった結果、生み出されたもの。
毎週土曜日よる11時から放送されている『泥濘の食卓』(テレビ朝日)に登場する人々は、突き抜けて異常だ。
「イケメンとドラマ」をこよなく愛するコラムニスト・加賀谷健が、“2023年最恐の食卓”が描かれる本作第5話を解説する。
「何て温かいんだろう。これが家族」
元スーパーの店員。今は支援団体のカウンセラーを偽っている。捻木深愛(齊藤京子)が、そこまでして入り込みたかった食卓。鍋を囲みながら、思わず心の中でもらした一言だ。
食卓にいるのは、深愛と彼女が恋い焦がれる元上司の店長・那須川夏生(吉沢悠)、彼の妻で深愛のカウンセリングを受けているふみこ(戸田菜穂)、深愛を密かに慕う息子ハルキ(櫻井海音)。
深愛の夢見心地とは裏腹に、ハルキは夏生を睨みつけ、「こいつ、殺す」と繰り返す。水面下で殺気立つ。
ここまで複雑に入り組んだ関係性でそれぞれが席につく光景は、“2023年最恐の食卓”として記憶されるに違いない。
『劇場版 零 ゼロ』(2014年)などの安里麻里監督が演出を担当するのだから、ホラーテイストの作風に最恐要素が散りばめられるのは当然かもしれない。
第5話では、この食卓にさらなる恐怖が上乗せされる。
それは、ハルキの幼馴染で、何としてでも彼と結ばれたい尾崎ちふゆ(原菜乃華)による嫉妬だ。ちふゆの嫉妬に比べたら、相手への気もちをこじらせてストーカーになるくらい、まだ可愛いらしく感じる。
ちふゆもハルキと並んで食卓を囲みたくて仕方ない。“ポッと出”の深愛にその席を奪われてはたまったものではない。
ちふゆの攻撃性は、すぐに深愛に向く。完全なホラーキャラの勢いではないか。
“2023年最恐の食卓”

完全なホラーキャラ・ちふゆ
