頭のいい子が知っている“論理的な話し方”。発表授業やディベートですぐに使える「3つのパターン」
「それってあなたの感想ですよね?」「はい、論破!」
近年、テレビやインフルエンサーの言葉をマネして相手を言い負かそうとする小学生の子どもたちが増え、先生や親が手を焼いている――。そんなネット投稿が話題となり、新聞記事やテレビのニュースでも取り上げられました。
しかし、相手を言い負かしたり論破したりして、自分が優位に立とうとするコミュニケーションの姿勢は、実際は相手に嫌な印象を与えるだけで、関係性を悪化させたり人が離れていってしまうリスクもあるといいます。
子どもが本当に身につけるべき論理的な説明のスキル、相手を説得できる話し方のノウハウとは、どのようなものなのでしょうか?
累計5万部突破のベストセラー『頭のいい説明は型で決まる』などの著者で知られる犬塚壮志さんは、「コミュニケーションの本質とは、相手と良好な関係性を築き、その関係性を維持・発展させること」だと語ります。
「そのためには、相手を言い負かしたり、論破したりせずともコミュニケーションがとれる伝え方のスキルが必要。
また、相手から意見を引き出すことにも、相手に反論することにも作法やマナーというものがあります。常に自分が優位に立とうとする伝え方や姿勢は、話し手自身の価値を下げてしまうことになりかねません」
そこで犬塚さんが編み出したのが、駿台予備学校講師としての経験や、東京大学大学院で学んだ認知科学の知見を駆使した“説明の型”。
パターンに当てはめて使うだけで、相手に伝わる説明や話し方ができるようになる実践的なノウハウです。
『マンガ 頭のいい子が使う 伝わる!説明力』では、社会人がプレゼンや会議の場でも使っているこれらの“説明の型”を、小学生の子どもにも伝わるシチュエーションに置き換え、わかりやすくマンガで解説しています。
ここでは、本書で紹介されている“型”から、子どもが発表授業やディベートですぐに使える3つを紹介しましょう。
伝えたいことの全部を長々と話し続けてしまうような子には、この“型”がおすすめ。
「本当は○○分かかる話を、要点だけをまとめて●●分で話すね」と宣言し、伝えたいことをダイジェストで話す方法です。
これにより、相手に「○○分なら聞いてみようかな」と思わせて、話の全体像だけを届けることができます。
自分が優位に立つことがコミュニケーションではない
話の全体像だけを伝える「要約の型」



1
2