クロちゃん破局オチに導いたスタッフの腕がすごい!今年も『水ダウ』“1人勝ち確定”と断言できるワケ
またも、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)が、世間を騒然とさせる企画を放送した。
同番組は、お笑いトリオ・安田大サーカスのクロちゃんが出演する「新春クロちゃんリアル人生すごろく」を年明けの1月8日放送から1月22日まで3週間にわたって放送。3ヶ月以上にわたってクロちゃんを隠し撮りするドッキリで、本人が気付かないうちに「リアル人生すごろく」へ参加させられる壮大な企画となった。
この企画は、クロちゃんが日常生活のさまざまな場面で1~6までの数字を知らぬ間に選び、すごろくの盤面(ばんめん)を進んで止まったマスに書かれた出来事がリアルに起きるというもの。人体実験に近い『水曜日のダウンタウン』らしい企画で、年明けからSNSを中心に大きな話題を集め、最後はゴールとして、恋人・リチにプロポーズして見事にフラれるオチまで見せてくれた。
この「リアル人生すごろく」だが、1月8日放送分がREVISIOの調べで、週間ランキングにてコア視聴層(65.7%)、個人全体(67.4%)ともに全体で2位となる「注目度」を獲得。この注目度は、テレビ画面に視線を向けていた人の割合がわかるデータで、NHKも含めた全局の番組で2位を獲得する快挙となる。
それだけ多くの視聴者から注目を受けたのだが、この企画は何がおもしろかったのだろうか?
今回の「リアル人生すごろく」は、予算削減が叫ばれるバラエティ番組で珍しい長期のドッキリ企画となった。
ロケ期間は3カ月以上で、クロちゃんはマスに書かれたドッキリを行うためだけに、さまざまな場所に駆り出される。そのドッキリは「巨乳のファンにサインを求められる」「温泉で入浴中に服が盗まれる」といった、大小さまざまなもの。
通常の番組であれば、1人が延々とドッキリを仕掛けられる様子は退屈だ。しかし、クロちゃんは視聴者を引き込むリアクションを何度も繰り返す。
例えば、「団長からマジ説教食らったしん」というマスでは、安田大サーカス・団長安田からトリオの活動について本気の説教を受けて涙する。また、催眠術関連のマスでは、水が甘くなる暗示をかけられ、最後まで催眠が解かれない状態で放置される。
数多くドッキリを仕掛けられる芸人はいるものの、今回の企画でクロちゃんが頭一つ抜けた素のリアクションができることを証明した。
クロちゃんのプレイヤーとしてのレベルが規格外に高いことで、「リアル人生すごろく」は大成功。さらに、クロちゃんにバレないよう3ヶ月間もドッキリを仕掛け続ける番組スタッフのテクニックも、視聴者から評価を受けた理由の一つだろう。