春の京都に行きた~い!激コミを避けるコツや穴場を、京都人に教わりました
世界の人が憧れる町、京都。でも春の京都、特に桜のシーズンは、国内外からの観光客で溢れかえります。そこで、混雑を避けつつ京都を楽しむ方法を、地元の専門家に聞きました。
今回答えてくれたのは、京都3軒を含む関西10軒のホテルチェーン「京都プラザホテルズ」を創業した清水幸雄会長。京都駅に近い九条で生まれ育って74年と、まさにこの地を知り尽くした人です。
清水さんによると、春の京都のピークシーズンは3月15日頃~4月15日頃で、「桜の開花時期によって変わりますが、温暖化の影響で開花が少しずつ早くなっていますね」。その後、4月いっぱい~ゴールデンウィークもハイシーズンだそうです。
ピーク時の人気スポットは大混雑で、イラつくだけで終わる危険も……。清水さんには『儲けと品性』という著書がありますが、旅行者も品性を失わずにゆったりと楽しみたいものです。
そのためのコツや穴場スポットを挙げてもらいました。
「一番のポイントは、市バスを使わないことです。代わりにJR・京阪・近鉄などの電車を利用して、行きたい場所の最寄り駅で降りて歩くことをおすすめします」(清水さん、以下同)。
ハイシーズンの京都駅前バス乗り場には長蛇の列ができて、人気エリアを抜けるまで道路は激混み。マイカーも避けたほうがいいそうです。
観光客が多い時期は、駅のコインロッカーがすぐ満杯になります。キャリーバッグをゴロゴロしながら、観光したりバスに乗り込むのは周りにも迷惑。そんなコインロッカー難民にならない方法は?
・ホテルのフロントに預ける……チェックイン前はたいてい預かってくれますが、問題はチェックアウト後。「ホテルによりますね。ウチの京都プラザホテルズは、チェックアウト後もお預かりしていますよ」とのことなので、予約時に宿泊先に確認してみましょう。
・キャリーサービス……京都駅から宿泊先などに荷物を配送してくれるキャリーサービスも便利だそう。京都駅構内には、「Crosta京都キャリーサービス」などいくつかのサービスの受付場所があります(春はここも混雑しそうですが…)。
また、京都市公式のサイト「HANDS FREE KYOTO てぶら観光のすすめ」は、ロッカーの空き状況や荷物預かり所の検索ができるなど、色々な方法が載っているのでチェックしてみましょう。
清水寺・祇園・金閣寺など激込みする人気スポットは、JR京都駅の北側に多くあります。混雑を避けるには、駅の南側がおすすめだとか。
著書『儲けと品性』によると、清水さんは南側の九条にあるメッキ工場に生まれ、その跡地に45歳で「京都プラザホテル」を創業しました。「昔は九条ネギ畑と工場ばかりだったエリアで、今でもわりと人が少ないです。でも、南側にも有名なお寺や隠れた名店がたくさんあるんですよ」。おすすめを聞くと――。
・東寺
京都駅から徒歩15分ほどで行ける。五重塔をはじめ国宝だらけの、素晴らしい世界遺産。2025年3月15日~4月13日は、夜の特別拝観でライトアップされた桜が見られて息をのむ美しさです(優先入場券が予約できます)。
また、早朝も狙い目。「ウチのホテル(本館・新館)は東寺から徒歩5分なのですが、東寺は朝5時開門なので朝散歩は本当に静かでおすすめです」
・東福寺、芬陀院(ふんだいん)
京都駅からJR奈良線で一駅の、臨済宗東福寺派総本山。紅葉の名所で有名ですが、桜の木がないので春はあまり人が来ないそうです。
「東福寺の庭園はめちゃくちゃ素晴らしい。
また、東福寺の周りに小さな塔頭寺院が集まっていて、なかでも芬陀院……通称・雪舟寺は私の大好きな場所です。雪舟さんが作ったとされる枯山水庭園があって、いつもすいてます。静かに座って、竹の葉ずれの音を聴いていると本当に癒されます」
コツ1:市バスを使わず、電車で移動する
コツ2:コインロッカー難民にならない方法
コツ3:近場のお寺なら、JR京都駅南側がおすすめ
![]() |
『儲けと品性』 「儲けしか考えない会社は必ず滅び、最後に残るのは『品性の高い』会社です」。45歳からホテル業で成功した、京都人経営者がつかんだ“本当の働きかた”とは ![]() |