躍進中の27歳LDH俳優が自身に課す“モットー”を明かす。歌と芝居を両立する中で
THE RAMPAGEのヴォーカルであり、俳優としても活躍する吉野北人の主演映画『遺書、公開。』が、2025年1月31日(金)から全国で公開されている。
クラスの序列1位で、優等生と目された姫山椿(堀未央奈)が、クラスメイト一人ひとりに宛てた遺書が公開されていく。スリリングな展開が持続する作品である。
本作の吉野北人を見て思うことがある。映画というフレームに対して明確なビジョンをもっていることである。その意味で彼は、極めて映画的な俳優だと思うのだ。
「自分というキャラクター性を取り込みながら」演じていると話す吉野さんにインタビューを行った。演技で心がけていることからライフスタイルまで、LDH俳優をこよなく愛するコラムニスト・加賀谷健が聞いた。
――「タイトルはまだ内緒!」という字幕が最初に表示される特報映像が2024年10月10日に公開され、続報としてタイトルが解禁されました。映画同様に徐々に情報が明かされる本作が公開されるまでの間、吉野さんの気持ちも高まっていきましたか?
吉野北人(以下、吉野):僕もどんなふうに公開していくのだろうと楽しみでした。当初からスタッフさんやプロデューサーさんと「面白いものを仕掛けたい」と話していました。
登場人物全員が制服を着て、一見きらきら映画風に見えるシチュエーションもあります。特報ではその部分にフォーカスすることで、何の映画だろうと次にタイトルが気になる。そこからさらにまったくテイストが違う作品だとわかる。個人的にも面白い仕掛けだなと思いました。実際に作品が公開され、どういう反応が返ってくるのかとても楽しみです。
――きらきら映画に見えるという意味では、本作の池永柊夜役は、『私がモテてどうすんだ』(2020年)で吉野さんが演じた六見遊馬と黒髪が共通していますね。
吉野:そうですね(笑)。懐かしいですね。
――序列1位だった姫山椿がクラスメイト全員に宛てた遺書を順番に公開していきます。基本的に前半では池永のセリフはあまりありません。これまでの役に比べても少ないです。加えて密室劇だったことの難しさはありましたか?
吉野:セリフがそこまで多くはない中、主人公として物語を背負っていかなければなりませんでした。どんな存在感なら、作品全体を引っ張っていけるのか、迷いもありました。
英勉監督からは、「池永が写ったら、安心するような存在になったらいいね」とアドバイスをいただきました。その上で静かに見守るというか、観客目線でみなさんの拠り所になる役割を演じられたらなと思っていました。
当初から「面白いものを仕掛けたい」と
「観客目線でみなさんの拠り所になる役割を演じられたら」
