「パートを辞めたい」と夫に伝えたら“信じられない返答”。発達障害の息子のケアに専念したいのに…
「私は息子のためならなんだってしてあげたいのに、夫にはその気持ちがない。それでも親なのかと苛立ちが募る日々です」
そう話す近藤まゆさん(仮名・37歳)は、結婚10年目。発達障害を持つ息子の支え方に悩み、夫に相談したものの、親心が感じられない返答をされ、唖然としてしまいました。
息子のタクヤくん(仮名・8歳)は、発達障害の一種であるADHD。確定診断に至ったのは、小学校に入学した頃のことでした。
タクヤくんはADHDの特性である「衝動性」が顕著で、学校で友人と喧嘩になってしまうことが多く、自宅では頻繁に癇癪(かんしゃく)を起こします。
「たしかに大変だと感じるときはありますが、あの子が悪いわけじゃない。私にとっては、かけがえのない息子です」
タクヤくんは癇癪を起こすと部屋のあるものを見境なく投げたり、大声を出したりするそう。そのたびにまゆさんは、専門書を参考にしながら対処してきました。しかし、ある日、ヒヤっとした出来事が……。
「息子が帰宅する時間には家にいられるように調節してパートをしていましたが、一度、帰宅が遅れたとき、息子は癇癪を起こして家から出ていったようで、お友達の家で泣き叫んでいました」
お友達のママから連絡をもらい、息子を迎えに行ったまゆさんは危険なことが起きないよう、パートを辞め、タクヤくんのサポートに力を注ごうと決意。夫の裕二さん(仮名・37歳)に、事情を説明し、自分の気持ちを伝えました。
ところが、夫から返ってきたのは「パート時間をもっと短くしてもらったら?」との言葉。気持ちに寄り添ってもらえないことに寂しさを感じつつ、まゆさんは職場で短時間勤務ができないことを伝えました。
しかし、裕二さんは折れず。「だったら、僕がいる夜に働きに出ればいいじゃん」と言われてしまいました。
「寝る時に私がいないと息子は癇癪を起こします。それを見ていたはずなのに、よくそんなことが言えるなって……。子育てにあまり協力的ではないと思っていたけど、こんなにも無関心だったことに呆れました」
イライラするけど、喧嘩になっては意味がない。そう思い、まゆさんは夜に働くのが難しい事情も丁寧に説明。再度、「パートを辞めたい」と伝えました。
すると、裕二さんはしばらく沈黙した後、「わかった、そうするしかないね」と、ようやくパートを辞めることを了承。ようやく事の深刻さが伝わったことに、まゆさんは胸をなでおろしました。

※写真はイメージです(以下同)
発達障害の息子が癇癪を起こして家出してしまった

「息子のためにパートを辞めたい」と夫に伝えたら…

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