
※写真はイメージです
――自然の多い場所へ行ったらそのまま泊まりたくなるのですが、前に20センチぐらいある大きなムカデと小さなムカデ数匹に遭遇してから怖いです。何か対策はありますか?
佐々木先生:ムカデもやはり、出入口の隙間などから入ってくるので、コテージの出入口の下にある隙間部分やドア周辺に殺虫剤のスプレーしておくと効果的です。
殺虫効果が弱いものだと、だいぶんなかまで入ってきてから死ぬので、殺虫効果の強いものがいいかもしれません。殺虫効果が高いものだと、殺虫剤を撒いた近くで死んでくれます。
――強烈な殺虫剤だと人間にも影響がありそうで怖いです。室内から外に向かってスプレーするなど、何か工夫は必要でしょうか?
佐々木先生:そんなに敏感になる必要はありませんが、一気にたくさんの量が出るものや薬剤の量が多すぎるものは控えたほうがいいでしょう。
害虫を駆除する殺虫剤を取り締まる法律がないため自主的な基準にはなりますが、約50社の企業が会員として加盟する
生活害虫防除剤協議会というものがあり、決められたルールを守って製品の安全性や有効性、安定性の確保を図っています。
なので、生活害虫防除剤協議会公認の登録マークが付いている製品を選んでいただくことも安心につながるかもしれません。
――虫に関する商品がたくさんあってわかりにくいという人もいると思うのですが、やっぱり虫の種類や用途ごとに分けて使ったほうがいいですよね?
佐々木先生:はい。それぞれ専用に作られていて、使う場所や扱い方が違うので。ただ、私は用途や効き目など自分に合っていると感じた3本を厳選して使っています。皆様も、虫の種類や用途、効き目などを考慮してお気に入りをみつけてみてください。
春以降は、虫たちも活発になる時期。
屋外に出ると蚊などの虫に遭遇する機会も増えますが、虫を寄せつけない対策や虫よけ商品などを活用しながら、楽しく野外イベントやアウトドアを楽しみたいものですね。
【佐々木智基】
フマキラー株式会社にて開発本部基礎科学研究部部長・主席研究員を務め、虫の飼育・研究をおこなう虫博士で、5年以上にわたり蚊・ゴキブリ・ダニ・アリ・外来種問題を担当。虫や植物がテーマのキッズ向けサイト「
フマキッズこども研究所」内でも“虫はかせ”として活躍するほか、「虫や植物とふれあうコンテスト」の審査員も務めている。
<取材・文/山内良子>
山内良子
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意。