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ダウンタウンが「音楽業界」にも強い影響を与えたワケ…浜田雅功は“ミュージシャン”として空前の大成功

 浜田雅功が体調不良により休養することを発表しました。
 いまも多数のレギュラー番組を抱え、お笑い界の頂点に君臨してきたダウンタウンがコンビ揃って不在という事態に、世間も驚いています。

ダウンタウン最盛期と日本の音楽産業のピークは同時期

 松本人志の活動休止後、ダウンタウンについては様々な意見が飛び交っています。お笑いに革命をもたらした斬新な発想を褒め称える声があがる一方で、コンプライアンスや道徳から批判する声も少なくありません。いずれにせよ、彼らがテレビに与えた影響の大きさがうかがえます。  しかし、今回はお笑いを離れて、音楽への貢献にクローズアップしたいと思います。ダウンタウンの最盛期と日本の音楽産業のピークはほぼ同時期であり、『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』(フジテレビ)や、浜田雅功の一連の歌手活動が、その盛り上がりに一役買っていたからです。  ダウンタウンがいなかったら、日本のCDバブルはもっと規模が小さく終わっていたでしょう。  改めて、ダウンタウンは日本の音楽シーンに何をもたらしたのか?

『HEY!HEY!HEY!』高い音楽性を誇る人ほど話も面白い

 まず、『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』では、音楽ファン以外の視聴者を獲得することができました。ダウンタウンのトークで笑える保証があるので、音楽に興味がなくても番組を見る習慣ができた。そうやって日常的に音楽に接するライト層の裾野が広がっていったわけです。  この番組でのダウンタウンはミュージシャンの意外な一面を引き出しました。松本の突拍子もないボケや、浜田の煽(あお)るようなツッコミから、ミュージシャンの想定外の反応が生まれる。動物に向かって「こっちに来いよ」と呼びかけたエピソードを披露した佐野元春とのやり取りは忘れがたいシーンです。  こうした即興性、アドリブの応酬は、よくよく考えれば音楽的であり、実はどれだけトークを展開できるかが、そのままミュージシャンの力量とイコールであった点は見逃せません。ヒット曲を多く持っていたり、高い音楽性を誇る人たちほど、話も面白かった。そこをダウンタウンも見抜いて、トークの難度を高めていき、ミュージシャンの側も応戦していく。  この笑いを媒介にしたトークによるジャムセッションが、『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』の独特の緊張感を生んでいたのです。そして、世間の話題の中心に音楽がある状況を作っていったことが、平成中期のCDが売れまくる環境に大きく寄与したことは言うまでもありません。
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音楽鑑賞する文化は作れなかった
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