鍋スープは買わなくてよし!簡単・最高の鍋スープを作るコツ
自作のおいしさ、格別です。
「鍋」がおいしい季節になりました。スーパーの店頭では、市販の「鍋スープ・素」がどーんと並び、今日はどの味にしようかなあ…なんて悩むのも楽しみの一つですよね。
でも、市販モノって、1人鍋がしづらかったり、自分好みの味じゃなくてがっかりすること、ありませんか?そうは言っても、自分で作るのは難しいし…。
いいえ、そんなことはありません! そこで今回は、誰でもカンタンに調合できちゃう「鍋スープ」の作り方をご紹介したいと思います。
まず、鍋スープをおいしく調合するためには、以下の5つをほどよく満たすことが重要です。
(1)塩分(例)しょうゆ、みそ、塩etc.
(2)うまみ(例)かつおだし、こんぶだし、鶏ガラ、発酵食品、化学調味料etc.
(3)コク(例)豆乳、チーズ、トンコツetc.
(4)甘み(例)砂糖、みりんetc.
(5)その他(香り・辛さなど)(例)キムチ、カレーetc.
ポイントは「ほどよく」という部分。これだけ聞くと、とっても難しいように思われますが、2つのツボを押さえれば大丈夫。
一つ目は、(1)の塩分量を間違えないこと。
そして、もう一つは、スープにうまみやコク、香りまで与えてくれる「酒とみりん」を加えること。
はい、写真で見れば一目瞭然!
塩分調味料の多くが、「大さじ1≒塩3g弱≒キューブ1個分」になっていますから、
※一人鍋(湯400ml)の場合
・しょうゆorみそor鶏ガラスープ顆粒 大さじ1~2(1はあっさりめ、2は濃いめ)
・みりん 大さじ1
・酒 大さじ1
を基本と考えましょう。塩味にしたい場合は、塩をそのまま入れるよりも、鶏ガラスープの方がカンタンで美味。
(3)コクと(5)その他は、お好み量を入れて良いですが、キムチのように塩気が強いものは加減しながら加えましょう。
さあ次は、「うまみ」につながる「だし」についてです。
「だし」と聞くと、カツオとコンブのイメージが強くて、「だしを取るのは面倒くさい…」と感じる人もいるはず。しかし、大丈夫!実は、鍋の具材からもうまみの素が出るので、うまみが出やすい食材を覚えておけば便利なんです。
【意外とうまみの強い食材例】
白菜、トマト、きのこ、白身魚(鯛・ヒラメなど)、エビ・カニ、貝類(ホタテ・アサリなど)
他には、干しシイタケや豚肉などもオススメ。これなら、カツオやコンブを必ず入れなくとも、具材を入れて煮込んでいくだけで、だしがしっかり効いた濃厚なスープが完成します。
そしてさらにここでは、スープの素にもなかなかないであろう、超オススメのスープをご紹介します。
※一人鍋の場合
・鶏ガラスープ顆粒 大さじ1
・豆乳200ml+お湯200ml
・オイスターソース お好み量(仕上げにかける)
豆乳は、「無調整」ではなく「調整」を使うのがコツ。
もちろん冒頭ルールに従って、酒やみりんを加えてもよいでしょう。このスープ、肉にも魚にも相性バツグンで、感激のおいしさですよ!そして、うまみの出る野菜・魚介類を加えて作ったものがコチラ。
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さあ、スープをもっと自由に自作して、おいしい鍋ライフを楽しみましょう!
<TEXT,PHOTO/スギアカツキ>
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【スギ アカツキ】
東大卒の食文化研究家。長寿美容食研究家。在学中に基礎医学や生命科学を学ぶ。さらにオーガニックや久司マクロビオティックを学び、独自で料理研究をはじめる。モットーは「長く美しくを、簡単に」。忙しい現代女性に合わせた健康メニューが得意。ヨガ教室や人気ブログ(http://saqai.com/)も手がけている。

基本スープ、これを覚えればOKです!

だしは取らなくても、具材から出るから大丈夫

「豆乳+オイスターソース+鶏がらスープ」で最強スープに!


スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12