年を取るのは怖くない。シルバー世代の性愛が花盛り!
日本は2007年に超高齢化社会=約4人にひとりが65歳以上=になりました。そう考えると日本全体が枯れているイメージにとらわれてしまいますが…。
私達の予想に反して、シルバー世代は超元気! 昼間のラブホは熟年カップルでひしめき合い、高齢者向けの風俗店は大繁盛だし、老人ホームでは婚活が行われているというではありませんか。
先日、仕事の打ち合わせで訪れた歌舞伎町の某料亭も、蓋をあければ知る人ぞ知るご老人達の出会いの場。小粋にきめた老紳士と老淑女が肩を寄せ合い連絡先を交換したり、微笑ましいことこの上ない。
自分の将来の参考にと、こんな本を手にしてみました。『シルバー世代の性愛学』、2011年に80歳で亡くなった官能小説家・団鬼六が、死の前年に刊行したエッセイ集です。
団鬼六=エロのイメージしかありません。でも、「人生も終焉に向かっているのだから俳句でも嗜んでしみじみと過ごしましょう」的なお上品な指南などいらないのです。「どうせなら狂い咲きしようぜ!」くらいのエンディングの方が楽しいし潔い気がしませんか(いえ、俳句が悪いって言っているのではありません)。
この本には、人間の三大欲求である性欲を“生きる源”と定義し、恥も外聞も捨てましょう(ただし犯罪はNGよ)くらいの勢いで、様々なシルバー性愛が紹介されています。団鬼六ご自身が70歳の時に出会った愛人(20歳!)についても記されてあり、それが何とも昭和ポルノな香りがして、ゾクゾクしてしまうのです。
ほか、著者が見聞きした中高年夫婦の悲喜こもごもが、描かれています。
もう男性機能を失った会社社長の夫と、女盛りの妻。夫婦仲が冷えてきたあげくに、妻が夫の部下と浮気をしてしまいます。
ここまではよくある話なのですが、なんと夫は部下に妻との情事を逐一報告させるというのです。さらに夫の行為はエスカレートし、妻のよがり声を盗聴する始末。夫は嫉妬の感情をマゾヒズムの快感に置き換えていたわけです。
浮気する妻の声を聴いて、夫の情熱がよみがえった
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『シルバー世代の性愛学』 昼間のラブ・ホテルはシルバー世代で一杯…大繁盛の高齢者向けの風俗店…ハプニング・バーに通う熟年夫婦…出会い系サイトを物色するシルバー世代の男性…老人ホームでの恋愛問題…老人ホームでセックスまでする高齢の男女…介護施設の女性職員が悩む入所者のセクハラ…セックス・リハビリテーション…高齢化社会の問題は「性愛」抜きでは考えられないのです。 ![]() |