色違いで何個も…バッグ30個買っても満たされない主婦の胸のうち
「一度も着ない服が大量にクローゼットに眠っている」「気に入ったと思って買ったのに、すぐに飽きてしまった」…そんな経験はありませんか? 買うだけで満たされたと思ったら、また次が欲しくなる…。
こんな買い物依存症、買い集めたい心理とは一体何なのでしょうか。
菜々子さん(仮名・34歳)は2人の子供を持つ主婦。住まいは数年前に購入した駅前の分譲マンション。夫は公務員で、菜々子さん自身も自宅でパン教室を開いている、絵にかいたような幸せ主婦です。
「このワンピース、サイズが合わないからもらってくれる?」
菜々子さんが取り出したのは色違いの2着のワンピース。菜々子さんとは数年前から知り合いですが、体型は変わりません。通販で気に入って買ったワンピースは、購入後の試着以来、1度も袖を通していないといいます。
「気に入った物があると、他の人に取られる前に買い占めたくなるんです」
菜々子さんのクローゼットは大量の服やバッグがあふれています。何着ぐらいあるのかと訪ねると「ワンピースだけで50着、バッグは30個、靴は20足くらいですね」と微笑みます。どれも1、2度使っただけらしく、色違いの同じものも多いのです。
「よくあるデザインよりも奇抜で派手なデザインが好きです。誰かと同じ物よりも、私しか持っていないという特別感が好きですね。着る機会がなくても持ってるだけで満たされるんです。一カ月の買い物は平均15万円ぐらいです。好きな物に囲まれて眺めているのが好きなんですよね」
菜々子さんが集めてしまう物は、服やバッグだけではありません。
「雑貨やキッチン用品や食器も気に入ったら、色違いで何種類でも欲しくなります。好きなアーティストのCDは家で聞く用、車で聞く用、保管用の3枚買いです。
片付けが苦手なので、家にあふれる服や靴にうんざりして買うのをやめようと思った事もあるんです。そしたら、柔軟剤や紅茶などを買い占めるようになっちゃって。消耗品を買うことによって罪悪感が減るかと思ったんですが、何かを集めることがどうしてもやめられないんです」
そんな菜々子さんに対して、家族はどう思っているのでしょうか。
「クローゼットを見た夫には『バッグの墓場』と嫌みを言われることもあります。捨てなよ、とも言われますが『私が死んだら処分して』と言ってます。夫も諦めているようです。私も言われるのが嫌なので、最近は何か買っても夫には内緒にしています」
買い物は月15万…同じ服があふれる部屋
色違いで何個でも…夫は「バッグの墓場」と
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