櫻井翔のキャスター歴あっての役、ドラマ「先に生まれただけの僕」
<ジャニヲタ歴20年・みきーるのJ-ウォッチ>
「てか、カッコよくない?」
これは「先に生まれただけの僕」(毎週土曜22時~日本テレビ系)で、登壇する鳴海校長(櫻井翔さん)を見て、生徒たちから上がった声です。
うん、カッコいい。
この一言に、本ドラマのすべてが集約されているような気がします。
校長がイケメン。そして若い。あまつさえ櫻井翔。こんなの余裕で皆勤賞案件です。
それはさておき、櫻井さんは「先に~」で、弱冠35歳にして私立高校の校長を務めることになった元商社マンを演じています。
スーツ姿も颯爽(さっそう)と、理詰めで経営再建の青写真を描くも、“部下”たる教師たちは白けて反発するばかり。生徒は生徒で皆コンプレックスが強そうだし、覇気がありません。
のれんに腕押しで辟易(へきえき)する鳴海校長でしたが、ついに職員会議で大爆発。
「教師にとって生徒はクライアントであり商品です! 生徒の親御さんは株主。われわれは商品とクライアントと株主に責任をもたなければならないんです!」と説きました。
組織を活性化すべく、目的や問題点を可視化して導こうとするさまは、あれです、“もしドラ”。
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(※)という本がありましたが、おそらくこれは「もし左遷された若き商社マンが私立高校の校長先生になったら?」というテイで、櫻井さんを媒介(ばいかい)に世の中の仕組みを教えてくれる物語なのだと思います。
それが証拠に、第1話では今話題の“奨学金問題”が登場。
父親を亡くした鳴海校長も奨学金を借りましたが、卒業後は月3万円の返済が重くのしかかり、完済するにはまだ10年はかかると言っていました。
こうした具体的なイメージを櫻井さんが語ってくれるとすんなり頭に入るし、自分ごととしてとらえやすくなるのです。
優しい声音と説得力のある口調は、まるでガン保険の説明をしてくれているかのよう。
キャスターとしての信頼も厚い彼だから、演じられる役柄といえましょう。
果たして鳴海校長は、この意気で倦(う)んだ教師たちの心も“再建”できるでしょうか? 楽しみに見守りたいと思います。
※「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海著 ダイヤモンド社刊)
<TEXT/みきーる ILLUSTRATION/二平瑞樹>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
【みきーる】
著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru。公式ブログ『ジャニヲタ刑事!』

「先に生まれただけの僕」は 櫻井翔版“もしドラ”!?
キャスターとしても信頼のある櫻井翔だから演じられる役柄

みきーる
ジャニヲタ・エバンジェリスト。メンタルケアカウンセラーⓇ。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru、公式ブログ:『ジャニヲタ刑事!』