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卵子の老化は防げる?男性不妊って何?知らないと怖い不妊の基礎

 深田恭子主演の前クールのドラマ『隣の家族は青く見える』(フジテレビ系)でもテーマになった不妊治療。日本では不妊に悩むカップルは5組に1組と言われるほどに増加しており、不妊治療をしているカップルは年間約50万人にのぼります。

妊婦 これまで不妊というと、その原因は女性側だと一方的に言われ、女性のみが心理的プレッシャーを感じるのが常でした。特に「卵子の老化」という言葉をよく耳にしますが、年齢とともに卵子の質が低下し、妊娠し難くなるということです。

 一方で、これまで精子に関することは殆ど語られてきませんでしたが、実は不妊治療の現場では男性側に問題があるケースも多く、「精子の質の低下」も注目されるようになってきました。

 そこで『本当は怖い不妊治療』の監修者でもある産婦人科医師で、臨床精子学研究の第一人者・黒田優佳子先生に、誰にも聞けない! 教えてくれない! 不妊治療に関する素朴な疑問を取材しました。

 第1回目は「不妊の原因について」です。

黒田優佳子先生

不妊治療専門施設の黒田インターナショナル メディカル リプロダクション(東京都中央区)院長の黒田優佳子先生

「卵子の老化」は防ぎようがない



Q:まずは「不妊症」の定義を教えて下さい。

黒田:妊娠を希望する生殖年齢にある夫婦が、避妊せずに1年間性行為を試みても妊娠しない場合のことを言い、専門施設でも検査と治療が推奨される症状のことです。

出産準備Q:女性側にある不妊の医学的原因は何なのでしょうか?

黒田:女性側にみられる不妊(女性不妊)原因の中で、高い比率を占めるのは卵子形成障害(いわゆる排卵障害)です。婦人科領域では精力的に「卵子に関する研究」が行われてきたこともあって、有効性の高いホルモン療法(排卵誘発剤)が確立されて、成熟卵子の形成を促せるようになり、治療成績は飛躍的に向上しています。

 また近年では、女性の晩婚化が進むにつれ「卵子の老化」という言葉がよく聞かれるようになりました。年齢を重ねるにつれて卵子の機能が低下することです。

 ここで、卵子についてわかりやすく解説します。

 排卵する卵子の年齢は、実年齢とほぼ同じですので、30歳の時に排卵した卵子は30年前に造られた卵子ということです。言い換えれば、卵巣内で眠っていた期間が長くなるほど、卵子の質の低下、つまり卵子の機能が低下するのです。これを「卵子の老化」と言うわけです。

 つまり、どんなに外見が若々しくても、卵子の年齢は自身の年齢と同じということになります。さらにわかりやすく言えば、「卵子の老化」を防ごうとしてアンチエイジングにいくらお金をかけても、根本的な卵子の若返り対策にはならないということです。

 現在、卵子の老化は平均的に35歳頃から始まると言われていますが、実は卵子の機能が低下する速度は個人差が大きいので、一概に何歳以上は老化した卵子であるということはできません。

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不妊の約半数は、男性側にも原因がある

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