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『中学聖日記』評が“淫行”から“純愛”に変わるまで。有村架純と岡田健史のラストに涙

 12月18日に最終回が放送された、有村架純(25)主演のドラマ『中学聖日記』(火曜22時~/TBS系)。  中学校教師の聖(有村架純)と生徒の“禁断の愛”というテーマ設定などから、「中学生との恋愛なんてありえない」「気持ち悪い」「淫行」などと批判され、初回視聴率は6.0%。ですが、最終回には自己最高となる視聴率9.6%を記録しました。この右肩上がりの推移は、作品がジワジワと受け入れられていった証でしょう。
 このドラマの人気を大きく牽引したのは、相手役・黒岩晶を演じた岡田健史(19)のフレッシュな「原石」感。オーディションで選ばれた新人・岡田くんは、15歳から23歳までを演じ切りました。  そして何より有村架純がかもし出す愚直なまでの正直さと、潔癖さが、作品を支えてきた面は大きいと思います。その正直さが、周り中を巻き込み、たくさんの迷惑をかけてきたわけですが……。

初めは「気持ち悪い」「淫行」と叩かれた

 ドラマ序盤では、有村架純演じる中学教師・末永聖は、「女の敵」に見えました。女生徒には「あざとい」と言われ、髪型も服装も「女」を出しているとして、教頭には何度も注意を受ける。自分に対して思いを寄せる生徒に距離を置かずに接したかと思えば、突然露骨に避けてみたり、さらにはケガを負った生徒を自宅に招き入れてしまったりする軽率さは、「あざとい」「気持ち悪い」と非難されても仕方のないことでしょう。
 でも、「あざとく」「計算高く」見えていた聖の無防備さが、実は無自覚で、真面目で未成熟ゆえに生まれてしまうスキであることが徐々にわかってきます。そして、ちょっと天然でフワフワしていて、真面目で、一生懸命でありながらも、かなり頑固だということも。  実は婚約者(町田啓太)に対しても、同僚に対しても、自分の親や晶の母(夏川結衣)、保護者達に対しても、聖は自分の「言動」「事実」について一切嘘をつきません。晶が訪ねてきたこと、二人で会ったことなどは正直に話す。晶のもとを去ってから講師として働く職場でも、“以前、教え子に手を出した”と噂を立てられ、同僚がかばってくれているにもかかわらず、自ら過去を告白してしまうのです。  婚約者も職も、すべてを失ってボロボロになっていく聖。言わないほうがいいこと、嘘をついておいたほうがいいことはたくさんあるのに、それを自分の中にとどめておけない未成熟で自分本位な正直さによって、周り中を巻き込み、傷つけ、迷惑をかけていくのでした。
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ラストは視聴者から大反響
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