泉里香の理想的ボディと“腹筋ブーム”に、高須院長が意外なコメント
今、腹筋を割るべくエクササイズにいそしむ「腹筋女子」が増えています。
でもムキムキではなく、お腹に縦に線が入って、しかも胸は大きくてやわらかそう……そんな理想的ボディを実現した人といえば、モデル・タレントの泉里香(30)でしょう。
今年1月に放映されていた求人検索エンジン「Indeed」のCMでは、漫画『ONE PIECE』のナミを完全再現。漫画でしかありえないような、ボン・キュッ・ボンなボディが大きな話題を呼びました。徹底した筋トレと糖質オフの食事で作ったというこのボディ、美のプロフェッショナルである美容整形外科・高須クリニックの高須克弥院長はどう思う? 教えて、かっちゃん!
――『ONE PIECE』のナミそっくりな泉里香の理想的ボディを見て、いかがですか?
高須「僕はいいとは思わないねぇ。やっぱり、全体にそこそこ皮下脂肪が乗った、しなやかな体のほうが美しいと思うけどな。割れた腹筋に大きなバストというのは、なんか不自然だね。
筋肉というのは、もともと割れているから、脂肪を取れば割れた腹筋が出てくるわけです。だけど、運動で一部の脂肪だけを燃焼させることはできなくて、全身の脂肪が燃焼するから、普通は胸もある程度小さくなってくるんです。
まぁ、この人のバストは、垂れ気味なのを寄せて上げてる可能性も考えられるけどね」
――ファンに怒られますよ(笑)。最近、「腹筋を割りたい」という女性が多いのですが、なぜでしょうかね?
高須「流行りなのよ。RIZAPがヒットしてエクササイズがブームだから、その流れもあるよね。
でも流行りは変わるから。一時期えくぼや八重歯がすごく流行って、えくぼを作ってほしい、つけ八重歯をという人が増えたけど、もう全然いない。あと、外国人みたいに顎(あご)が割れてる“ケツ顎”も流行って、顎を割りたい人もたくさん来た。でも今は、顎の割れ目を埋めてくれという人が来る。
腹筋も、そのうち埋めてくれっていう人が出てくるかもよ(笑)」
――高須院長はなぜ、そこそこ皮下脂肪が乗った体のほうがいいと思うんですか?
高須「だって、人体にとって脂肪は宝なんですよ。転んでも骨は折れにくいし、内臓も守ってくれるし、栄養にもなる。いろんな研究でわかっているけど、小太りが一番長生きするんです(※)」
――でも、そう言う高須院長だって、腹筋が6つに割れた「シックスパック」じゃないですか。
高須「僕のは人体実験だから。僕が『ミケランジェロ』って名前を付けた施術です。ただ脂肪吸引するだけじゃなくて、取った脂肪を必要なところに注入するわけ。僕は、お腹の脂肪を取って、胸筋に入れたの。
脂肪を乳腺に入れると、大きなバストになる。入れる場所によって違ってくるんです」
――なんだか大手術っぽいですね。
高須「1日でできるよ。入院もいらない」
――えっ1日? そうなんですか?
高須「ただ、形が崩れないように、ガーメント(コルセット)を2週間つけて生活するんです。その間も、普通に仕事や生活はできるよ。費用は、体型によって変わるけど150万円から300万円ぐらいだね」
――泉里香みたいな、割れた腹筋と大きなバストというのも、作れるんですか?
高須「もとの体にもよるね。ある程度のベース(取れる脂肪)がある体なら、150万円ぐらい+豊胸代でできるんじゃないかな」
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生物として強い=長生きする小太りが「自然」だとすれば、筋トレでつくった超メリハリボディは「不自然」なのかも? それでも、いっぺん泉里香みたいなボディになってみたいなぁ…。
※たとえば、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院の研究チームによると、交通事故を除くほぼすべての死因で、一番死亡率が低かったのは体格指数=BMIが21~25の人だという(360万人のデータと36万7512人の死を分析した結果。2018年11月)。
身長160cmの人なら、体重54kg~64kgが長生きするということ。
<文/女子SPA!編集部>
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高須克弥
【プロフィール】
1945年生まれ、医学博士。高須クリニック院長で美容外科の第一人者。最新の美容技術を、自ら試して普及することでも有名。近著は『ダーリンは71歳 高須帝国より愛をこめて』、『炎上上等』、続編で最新刊の『大炎上』など