タピオカドリンク不買運動が中国で広がっている理由。ポカリ、吉野家も板挟みに
香港で続く中国政府への抗議デモの影響が、中国・台湾の関係にも飛び火。なぜか台湾発祥のタピオカミルクティー不買運動に発展し、大きな問題になっています。
『ザ・ガーディアン The Guardian』によると、この騒動の発端は日米欧にもチェーン展開する台湾発の人気タピオカドリンクスタンド、一芳(イーファン)の香港加盟店の一部が「逃亡犯条例(中国本土への犯罪容疑者引き渡しを可能にする条例)」の改正案に反対する香港市民の抗議デモを支持したことにあるといいます。
タピオカドリンク店の外に張られた「Stand Together with Hongkongers(香港市民と団結しよう)」という張り紙の写真は、またたく間に中国最大のSNSウェイボーで拡散され、同社は「香港独立を支持する企業」として中国のネットユーザーたちからブラックリスト入り認定された模様。
「安心しろ。一芳には今後一切お金を落とさない。このクズが!」「冗談なのか、本気なのか。もし本気なら、もう一生お前のところではミルクティーを飲まない」といった批判が殺到し、中国内で同店のタピオカミルクティーの不買が呼びかけられました。
すると今度は「一芳台湾水果茶」名義のウェイボーアカウントが、「一国二制度」を支持するなど香港デモに否定的なコメントを投稿し、台湾のネットユーザーが「中国にしっぽをふる気か!」と激怒。中国だけでなく、今度は自国台湾でもタピオカドリンクの不買運動が広まる最悪の状況に陥ったのです。
ウェイボーの投稿には、「発端となった張り紙を書いたアルバイトをクビにしたこと」「デモに賛同した香港の加盟店を閉店したこと」なども書かれていましたが、『ザ・ガーディアン The Guardian』によると、一芳の香港ブランドマネージャーは「誰もクビになっていないし、どこも閉店していない」と語っているそう。
一方、一芳の台湾本部は、同社が運営しているSNSはフェイスブックとインスタグラムだけでウェイボーのアカウントは持っておらず、問題の投稿はうちとは一切関係ないと主張。
とはいえ、台湾の加盟店やネットユーザーはこの発言を疑問視。意見がぶれ過ぎで信用ならないと、ますます非難を浴びているようです。
中国で不買運動が始まったきっかけは店の張り紙の写真
「中国にしっぽをふる気か!」台湾で不買運動

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