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タピオカドリンク不買運動が中国で広がっている理由。ポカリ、吉野家も板挟みに

本部は「中立宣言」するも香港&台湾加盟店は香港支持

 事態を収拾(しゅうしゅう)したい一芳の台湾本部は後日、「政治的な干渉はせず、ただフルーツティーを広めることに注力していきたい」と声明を発表。政治的中立の立場を強調しましたが、同時期に発表された台湾や香港の加盟店のコメントは、いずれも香港よりのものばかりでした。 『サウスチャイナ・モーニング・ポスト South China Morning Post』は、台湾にある7支店がフェイスブック上に共同発表した「私たちは一国二制度に反対する。独裁政府に立ち向かう勇気ある香港市民を全面的にサポートします」という声明文を紹介 。  香港の加盟店も、「市内にある加盟店の運営は、香港市民が代表して行っていることを明確にしておきたい」「各店舗の政治的立場を尊重するとともに、香港は包括的で自由に開かれた場所であると信じています」と、本部の立場を無視したコメントを次々発表していると伝えています。 香港の旗を持つ猫

タピオカだけじゃない?日本企業も板挟みに

 同じく一部店舗が香港の抗議デモ支持を表明し、その後一転して「一国二制度」を支持した台湾のタピオカドリンクチェーンは、CoCo都可(ココトカ)、コイティー(50嵐)、ゴンチャ(貢茶)など、計13社にものぼるとか。  どのチェーンも中国市場を失いたくないがために取った火消し作戦でしたが、結局、台湾国民からも香港市民からも不信感を買い、不買運動が拡大しただけでした。  この背景には、中国、マカオ、香港、台湾は一つの国家に属するという中国大陸サイドが唱える「一つの中国政策」に、反対する蔡英文政権が台湾で発足して以来、中国・台湾の二国間の関係が悪化したことがあります。香港国内で高まる嫌中意識が、台湾にまで伝染したといえるでしょう。  現在、日本から中国に留学中のAさん(20代女性)によれば、「ウェイボーで同時期に、香港側から大陸支持を表明したタピオカブランドがさらしあげられて、逆に中国側からは香港独立を支持するブランドがさらしあげられててもう何が何だか…カオス。」とのこと。  ただ、ネットで検索してみたら話題になっていたという印象で、日常生活でタピオカミルクティー不買運動を見聞きすることはなかったそうです。  また、同じく日本から中国への留学経験をもつBさん(30代女性)によれば「ウェイボーには“加盟店が勝手にやってることだから敏感な時期に煽るようなことはやめよう”といったコメントも結構ついてて、そういうことでよくない?って思いましたね。  面白かったのは、結局同じ不買という行動をしているから“中国も台湾もひとつの家族”みたいに言われていて、本末転倒だったこと(笑)」とのことです。
 タピオカミルクティー以外にも香港と中国の政治的立場を巡って板挟みになった製品は多く、日本製品では7月に大塚製薬のポカリスエットが、香港政府・中国寄りとみられているテレビ局へのCM出稿を取りやめたところ、デモ参加者の愛用ドリンクとして大人気になり、結果、中国国内で不買運動が発生。  逆に牛丼チェーンの吉野家は、フェイスブックへの広告投稿で香港警察をからかう表現があったため、火消しのため投稿者をクビにしたという情報が拡散され、香港で不買運動のダメージを受けています。  混迷を極める不買運動の応酬。これ以上、広がらないことを祈りましょう。 Sources:「The Guardian」 「South China Morning Post」 <文/橘エコ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
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