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冬ドラマの俳優ベスト3。『テセウス』の彼がスゴかった

 新型コロナウィルスの流行で不安が募る今日この頃。こんな時こそテレビドラマで心に栄養補給を。  この冬も数々のドラマを素敵な俳優が盛り上げてくれました。そこでドラマウォッチャー・林らいみがベストアクターを独断と偏見で選出。勝手に表彰してしまいます。

名演賞 柄本佑『心の傷を癒すということ』

 まず、『心の傷を癒すということ』(NHK総合)で阪神・淡路大震災を背景に奮闘する精神科医・安和隆をどこまでもふんわりとした空気感をまとって演じてくれた柄本佑。  患者が診察室に入ってきたときに見せる柔らかい眼差しが印象的。優しいけれど芯のあるしっかりとした口調で発するひとことひとことが響きました。90年代という少し古い時代に違和感なく溶け込んでいる雰囲気もよかったです。
 一方で、『知らなくていいコト』(日本テレビ系列)で演じた今時のカメラマンはクールな口調や仕草で男前に。優しく頼りがいのあるという共通点を持ちながら異なる人格が表現されたわけですが、それぞれ板についていたので見応えがありました。

名演賞 塚地武雅『パパがも一度恋をした』

塚地武雅『パパがも一度恋をした』(フジテレビ系)

『パパがも一度恋をした』(フジテレビ系)
(画像:公式サイトより)

 塚地武雅は『パパがも一度恋をした』(フジテレビ系列)“おっさん”の姿になってしまった妻という突飛な役柄を好演。  オーバーな演技でやり過ぎることなく、もちろんおっさんでしかないなんてこともなく、ちゃんとした“ヒロイン”に見えるから不思議。両手を体の前で上品に揃えて歩く姿も、体を丸めながら膝枕で耳かきをしてあげる姿も健気な様子がきちんとかわいかったです。
 大衆浴場でバスタオルを巻いて怯えながら男風呂に入る姿だってもはや女性。目をしょぼしょぼとさせた情けない顔のおっさんのはずが、可哀そうで見ていられない気持ちに。コントのように笑わせてくれるのかと思いきや、ドラマとしてしっかり感情移入させてくれる素晴らしい演技でした。
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最優秀に輝くのは?
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