子役たちの活躍が目立った『テセウスの船』（TBS系列）。中でも目を見張ったのが、事件の裏で暗躍する小学生・加藤みきお役という難役を見事に演じ切った柴崎楓雅。 　彼が画面に現れたときのあの存在感！キョトンとしていても、にっこりと笑っていても、底知れない不気味さが感じられて怖ろしいこと。もちろんその裏の顔を私たちは知っているからなのですが、小さな白い顔に浮かぶ表情の迫力たるや。説得力のある演技で期待した以上にゾクゾクさせられました。 　罪を告白するシーンでは変声期前の高音と低く暗い声を操りながら蕩々と語り、恍惚とした様子を小さな体いっぱいに表現。子供と見せかけて実は中に大人が入っているのではと思わされたりして（実際、そんな役柄だったわけですが）。彼がいれば実写版『名探偵コナン』でちゃんとコナンを主人公としたドラマができるんじゃないかと。 　さあ、この冬あなたを魅了したベストアクターは？ ＜文／林らいみ＞ ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】