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モラハラ男子とストーカーが風俗に行かない理由

「男は所詮みんな風俗行くんでしょ!」  確かにそれってよく聞く話ですよね。日本人男性はよく性風俗産業を利用する国民なので、そのような印象を持ってしまう女性も多いかと思います。ですが、日本人男性もみんなが風俗に行くかと言えば、そうでもありません。  実際、独立行政法人・国立女性教育会館の調査によると、過去にお金を払って性的サービスを利用したことのある男性の割合は41.8%と言われています。つまり、5人中2人。一応行ったこと無い人のほうが多いです。  これを聞いて「そうなんだ、良かった~」と思うかもしれません。ところが風俗に行かなければ良いというのものでは決してありません。行かない層にはお金が無くて行けないという消極的理由の人もいますが、自己利益を守るために女性に対する貞操観念に強くなり、風俗に行かないという男性も多くいます。彼らの多くは決して誠実な心で愛する人以外とのセックスが嫌だと言っているわけではありません。女性が主体的に正規パートナー以外の男性とする性行為が許容される自由主義的ルールになってしまえば、現在の一夫一妻制のような平等主義的ルールが崩壊して、より強者に集中する可能性が高い。そうすればリソースの少ない自分は女性から支持を得られなくなる可能性がさらに高くなるということを、無意識のうちに察知して、誠実さを盾に理論武装しているに過ぎないのです。  同じ男性側から見ているとよく分かるのですが、彼らの貞操観念は自分を守るために後からこじつけた「自己都合の貞操観念」に過ぎない。ゆえに、それ以外の面で彼らからは女性に対する誠実さを感じ取れたことはありません。  なぜ彼らが問題かと言えば、そのような自己都合の貞操観念を持っている人ほど、実際に恋愛をした時には後々厄介なことに発展するケースが多く見受けられるからです。つまり、弱い男性ほど女性を支配したがる傾向にあり、もし支配が上手く行かなくなった時にはモラハラ、ストーキング、DVなどに発展する可能性が高い傾向にあるからです。風俗に行かない人であったとしても、ダメ男はたくさんいるのです。  もう一つのダメ男パターンは性風俗の利用を顔の良し悪しと結び付ける人です。私自身も性風俗産業は今まで一度も利用したことが無く、行かない理由としては、 (1)自分の性欲の半分が相手から求められることで成り立っているため、金銭の授受を伴う性行為では満たすことができないから。 (2)男性はリアルとファンタジーを使い分ける「ファンタジーリテラシー」が低いため、金銭で女性の体を買うという行為を繰り返していると女性観が歪み、現実の男女関係の性行為においてもそのスタイルが抜けきれない可能性が高いから。 (3)現在の性風俗産業が貧困問題など様々な社会問題と絡む問題であるがゆえに、それを利用することが自分もその社会問題の存続を助長することになるからです。  ところが私がそれを男性に伝えても、しばしば「いやいや、お前はどうせ顔が悪くないから風俗なんて行かなくていいだけだろ~!」というセリフが返ってきます。どうやら彼らは顔が良いとリアルで女性とセックスをする機会があって、顔が悪いことが恋愛市場から排除される要因だと感じているようです。  セックスの機会だけに限らず、非モテひねくれ男子はすぐ顔のせいにします。別に顔が良いだけでセックスをする機会に困らないというのは本当に最上位のイケメンのみであって、むしろコミュニケーション能力などそれ以外のリソースのほうが大きいのに、顔という言い訳を見つけて自己納得している彼らにはそれは映らない。彼らはイケメンに対して強烈な嫉妬心があり、パートナーがイケメンの話を出すことや、ジャニーズや韓流などのイケメンを好きになることを嫌がります。自己都合の貞操観念を抱いている男性ほどではないですが、やはり精神的に弱いために支配欲求が強く、モラハラ、ストーキング、DVなどの可能性も十分にあるから要注意です。  今回は風俗に対する姿勢で分かるダメ男についてお話しました。今後男性を見る時に、単純に風俗に行くか行かないかだけで判断するのではなく、風俗に行かない理由を聞いてみるのも良いでしょう。また、イケメン嫉妬男子は単純にイケメンを褒めた時の反応で分かるかと思うので、試してみると良いかもしれませんね。
勝部元気

ハッピーホワイトデー!バラの花束を!(勝部)

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【勝部元気氏】 コラムニスト。ジェンダー論、現代社会論、コミュニケーションを切り口にした男女関係論が専門。男性でありながら子宮頸がんワクチンを接種。『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/
勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログは、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
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恋愛氷河期

著者は、ナンパ禁止論や反・不倫論で話題を呼んでいるコラムニスト。男性から、かつ若手からの立場で、女性に厳しい社会に真っ向からダメ出しをする。

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