煮魚がフライパンで10分。伝説の家政夫が教える簡単和食レシピ
新型コロナウイルスの感染拡大で、世の中自粛ムードの昨今。“巣ごもり”をしていると、自炊の機会が増えた人も多いでしょう。
しかし、料理があまり得意ではない人にとって、自炊のメニューはワンパターンに偏りがち。中でも「和食」は、なんとなくめんどくさそうで、手を出しにくいのではないでしょうか?
そこで、出張料理人としてリピーターが後を絶たない、伝説の板前家政夫・たけとさんの著書『伝説の家政夫たけとさんが教える修行いらずの料理人ごはん』(KADOKAWA)より、料理が苦手な人が敬遠しがちな食材ナンバーワンの「魚」料理のレシピを紹介します。
たけとさんは、懐石料理や割烹などで料理人として20年以上のキャリアを積み、現在は家政婦マッチングサイト「タスカジ」で、家事代行サービスとして出張料理人をしています。
予約が絶えないほど人気の秘密は3時間で10品ほど作る本格的な和食。スーパーで買える食材を使ってプロの味を、出張先の家庭で再現しています。
居酒屋などで注文することはあっても、家庭で作るにはハードルが高そうな煮魚。しかしフライパン1つ用意して、洗った魚を調味料と一緒に10分煮るだけで完成です。
「アルミホイルで落しフタをするなどして、こんなにぶくぶく煮立てていいの? と心配になるくらいしっかり煮立てましょう」(たけとさん)
<材料>
かれい(切り身)…2切れ
しょうが…1片(10g)
塩…少々
【煮魚のだし】
しょうゆ…大さじ3
酒…大さじ3
みりん…大さじ3
砂糖…20g
水…250ml
ごぼう、きぬさや…各適量
<作り方>
1 かれいは皮目に切り込みを入れる。沸騰した湯にさっとくぐらせ、水洗いして余分な血合いやぬめり、うろこを取り除く。

2 フライパンに【煮魚のだし】を入れる。
食べやすい大きさに切ったごぼう、皮付きのままスライスしたしょうがを加え、かれいと合わせて中火で10分程度煮詰める。あくが出たら取り除く。


3 湯通ししたきぬさやを添えて、いただく。
「最初にフライパンにお湯を沸かして、かれいを湯通しすることで、ウロコなどの汚れや臭みが取れやすくなります。これは、かれいに限らず他の煮魚でも同じ。
その後、だしで煮立てるときは、湯通ししたフライパンと同じものを使えば洗い物が減ります。しょうがのすりおろしは、なければチューブでも代用できます。ごぼうや、きぬさやは別の野菜でもいいし、無くてもOKです」(たけとさん)
本格的な煮魚が、上のレシピではフライパンを使えばたった10分で完成しましたね。
「和食って、しょうゆ、酒、みりん、砂糖、だしという基本の調味料があれば作れちゃうので、そんなに難しくないんです。これらの調味料で、鶏肉と野菜を煮れば筑前煮になりますよ。だしは、だしパックを薦めていますが、ほんだしなどの顆粒タイプでも大丈夫です」(たけとさん)
確かに、自炊するときに一番困るのがレシピ本に「バルサミコ酢大さじ1」とか「生クリーム20ml」など、余ったらどう使い回せばいいのかわからない調味料が、当たり前のように材料として載っている場合……。たけとさんのレシピ本に出てくる調味料は、しょうゆや味噌など、家庭にありそうなものがほとんどで、料理初心者でも怖くありません。
昨今の巣ごもりムードで“おうちごはん”需要が高まる今、誰でも家にある食材で簡単に“それっぽい”和食が作れるというたけとさん。
「例えば、白ごはんしか家になくても、握ってごま油をしいたフライパンで焼けば焼きおにぎりになりますし、かりかり梅やしらすなどと合わせれば混ぜご飯に。超簡単に作れます」
出張料理人として、多くの家庭でさまざまな要望に応えてきたというたけとさん。『伝説の家政夫たけとさんが教える修行いらずの料理人ごはん』では、スーパーで買える食材を使って、家庭のキッチンでプロ級の味を作ることができる、合理的な和食レシピが数々紹介されています。
「40代夫婦の家庭によく料理を作りに行くんですけど、これまで外食ばかりしていた夫婦が、僕の料理を食べてくれるようになってから、健康診断の数値が下がったそうです。健康面でも和食っていいんですよね」(たけとさん)
“巣ごもり”をしていると、栄養バランスが偏ったり、運動不足になりがち。和食を取り入れることで、美味しくてヘルシーな食生活が遅れそうですね。
<文/満知缶子>
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誰でも家にある食材で簡単に“それっぽい”和食が作れる
満知缶子
ミーハーなライター。主に芸能ネタ、ときどき恋愛エピソードも。