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ジミー・ファロン、20年前の“ものまね芸”を再び謝罪「黙ってろと言われたが…」

 深夜のトーク番組の司会者を長く務め、アメリカ国民に絶大な人気を誇るジミー・ファロン(45)。しかし最近になって、20年前に放送された番組の中で「黒塗りメイク」をしていたことが明るみになり、批判が殺到していた。すでにツイッターで謝罪したジミーだが、このたび自らの番組でも再び謝罪、「何も言うな」という周囲からのアドバイスに反し、あえてその話題に言及した。

「沈黙を続けることが一番の罪」

ジミー・ファロン

ジミー・ファロン

 20年前に出演したバラエティー番組『サタデー・ナイト・ライブ』のなかで顔を黒く塗り、黒人コメディアンのクリス・ロックの物まねをしたことがわかり、批判を浴びたジミー。きっかけは、当時の動画が最近になってSNSで浮上し、拡散されたことだった。これにより、ネット上ではハッシュタグ「ジミー・ファロンは終わった(#jimmyfallonisoverparty)」がトレンド入りし、ジミーに謝罪を求める動きが広がった。  批判を受け、先月末にはツイッターで謝罪コメントを出していたジミー。だが、このたび自身が司会を務める『ザ・トゥナイト・ショー』で改めてこの問題について取り上げ、再度謝罪した。人種差別反対を求める暴動がアメリカ各地で起こる中、黙っていることはできないと感じたという。  いつもの陽気な雰囲気とは異なり、神妙な面持ちで番組をスタートさせたジミーは、視聴者に向けこう語りかけた。 「私が過去の番組の中で、ブラックフェイスでクリス・ロックに扮した事実が浮上し、私は自分自身をよく見つめなおす必要がありました」  続いて、クリスへの思いを口にした。   「私は彼のことが大好きですが、それをどう表現すればよいか……悩ましいところです。私は彼を本当に尊敬しています。また、私は差別主義者でもありません」 「私は気が付いたのです。自分のような白人市民が、沈黙を続けることが一番の罪であると」 「私たちは発言する必要があります。何かを語り続けないといけないのです」  周囲からは、この問題については沈黙し、何も言わないようにアドバイスされていたというジミー。当初はそのアドバイスを受け入れ、ツイッターに短い謝罪文を投稿するにとどめていたそうだ。しかし、黒人男性が殺害され、人種差別に反対する運動が社会で高まるなか、短い謝罪文を載せるだけではじゅうぶんではないと感じ、自身の番組でこの問題を取り上げることにしたという。

真摯な謝罪に黒人の出演者たちは……

 今回、番組に出演した全米黒人地位向上協会 (NAACP)のデリック・ジョンソン代表は、ジミーの謝罪を受け次のように語った。 「我々は皆、欠陥を持って生まれました。しかし、その欠陥は、完璧になるための道のりの一部なのです」 「もし『自分は間違いを犯したことがない』などと言う人がいたら、逃げた方が良いです。なぜなら、その人は明らかな嘘つきですから」  また同じく番組に出演した米CNNキャスターのドン・レモンも、ジミーの正直さを称えたうえで、自分の行動を顧みることの大切さを訴えた。  これまでたびたび物議を醸してきた肌を黒く塗る演出「ブラックフェイス」。2018年には、欧米の有名ファッション誌の表紙に登場したモデルが「黒塗りメイク」をしていたことで、批判が殺到した。  日本人にとってはあまりピンとこない話かもしれないが、実はほんの数年前、日本のテレビ番組の演出が波紋を呼んだこともあった。2017年の大みそかに放送された番組で、出演者が黒人のキャラクターに扮するために、顔全体を黒塗りした姿で登場したことが物議を醸し、アメリカやイギリスの大手メディアが取り上げる騒ぎとなった。 「ブラックフェイス」は人種差別行為とみなされることを、今後はしっかり認識しておく必要がありそうだ。 <文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>
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