子育てというのは、実の親子でも苦難の連続です。そこにDNA的なつながりの有無がどのように影響するのか、正直心配でした。なので、夫と子どもそれぞれに、タイミングを見計らっては本音をヒアリングするようにしていました。
ちょっとした行き違いや不安、不満の芽を、小さいうちに摘み取るためです。

また、家族運営に関することは家族全員で、子育てにまつわることは夫婦で、可能な限り共有して相談しあうスタイルも意識しました。名付けて、チーム千葉家の作戦会議。といっても、
食事中やくつろいでいるときなどに、それぞれが意見や思いを口にするだけなのですが……。
ただ、たとえ拙(つたな)くても、子ども一人ひとりの意見を尊重することだけは夫婦で意識しました。それにより、親子としての信頼関係を深めていけたのではないかと感じます。子どもの反抗期のビッグウェーブ中は、夫婦で連日のようにどんよりとミーティングを開催していたのも、今となってはいい思い出です。
5. 夫婦の時間も、家族の時間と同じくらい大切にする
結婚初日から子どもも交えた“家族”でスタートするのが子連れ再婚です。しかも私と子どもたちには、すでに家族としての歴史があります。夫が3人家族に加わったような
“後から感”を抱かないように、家族の時間と並行して、夫婦で共有する時間も大切にしてきました。

例えば、夫の有休は子どもが学校に行っている間に行って帰れる範囲のプチ旅行をしたり、子ども2人ともが夕飯を家で食べない日は、仕事帰りに待ち合わせて飲みに行ったり。すごく些細なことですが、
夫婦と家族を同時進行で、それぞれに形作っていきたかったのです。
チーム千葉家が結成10周年を迎えられたのは、夫や子どもたちの性格と、上記のことがたまたまマッチしたからに過ぎないかもしれません。実際、これらを実行するまでには、たくさん悩んで模索したものです。夫婦も家族も各人各様。素人の経験談ゆえ参考にはならないかもしれませんが、これから新しく家族を作ろうとしている方々がそれぞれに適したスタイルを探す中で、何かしらのヒントになれば幸いです。
<文/千葉こころ>
千葉こころ
自由とビールとMr.Childrenをこよなく愛するアラフィフライター&編集者。
人生後半戦も夢だけは大きく徒然滑走中