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コロナ下の外資系CA、メール1本で解雇に「住む部屋も失いました」

 今夏、週刊SPA!編集部ではコロナ禍で加速する“女性の貧困”の実態に迫った。あれから数か月──。年が暮れようとする現在も、この“女性不況”は収束の兆しが見えないままだ。このコロナ禍で女性たちに何が起こっているのか?

突然の“会社消滅”に慌てふためく外資系CA

客室乗務員

画像はイメージです

 この数か月、コロナ関連の倒産件数は増加の一途だが、それは日本だけに限った話ではない。香港在住で中華系航空のCAとして働く宮下真子さん(仮名・34歳)は、10月にメールで解雇を通知された。 「3月からコロナの影響でフライトが徐々に減って待機日が多くなり、それから特別休暇扱いで休みになっていって。給料は10%減給。会社が統合するとか、破綻かもしれないという噂はあって、ヤバいのかもとは思っていましたけど、そんな急にメールだけで解雇されるとは思わなかった」  幸いにも彼女は住むアパートを会社から無償で与えられていたことで、日本円で約9万5000円の給料でもなんとかやりくりできていた。 「なかには自腹で部屋を借りている人もいたので、生活が苦しくて知人のツテで配達のアルバイトをしたり、次の就職先を探す人もいましたけど、まったく選択肢がないのはこっちも一緒ですよね」

「もうコロナに左右される業界は二度と選ばない」

貧困女子

帰国のために荷造りしている真っ最中だ

 解雇を告げたメールには、退職金等の支払いについても明記されていたという。 「解雇通知メールには『2日後に支払います』と書いてあり、10月下旬に払われるはずがいまだに何もありません。問い合わせても、『忘れてました』みたいな返答で。私はもう帰国する意思を示しているので、後回しにされている感じが納得いかないです」  12月中旬には帰国予定だという彼女。すぐに就活を始めたい思いはあるが、「もうコロナに左右される業界は二度と選ばないです」と話す。 (※取材日は2020年11月以前) 「知り合いにはCAの肩書が使えるうちに、マッチングアプリで現地の日本人駐在員を見つけて、パパ活してる人もいた。夢の海外で活躍するCAになれたけど、そこまでして現地に残る意味はないですね」
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技能実習生制度の闇。困窮するベトナム人女性
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