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彼の家に初めて行ったらマツキヨの自社製品がズラリ。ケチ疑惑が…

彼の行ってみたい店とは別を提案すると…

「すぐにまたニコニコした、さっきまでのMくんに戻り『ランチは、俺の行ってみたい店があるからさ』と手をつないできたのでホッとしました。私が飴を落とすとか、どんくさいことしてしまって…ここから盛り返すぞと思いました」 そして、Mくんの行ってみたいお店を聞いてみると、それは真歩さんも知っているお店でした。 「ラーメン屋さんなのですが、いつも比較的お客さんが入っているので『美味しいのかな?』と私も食べてみたのですが、安いだけであまり美味しくなかったんですよね」 なので、また美味しくないラーメンを食べて雰囲気が悪くならないように「あ、だったらその近くに新しく煮干しラーメンのお店できていたから行ってみない?」と誘導してみたそう。 「するとまたMくんがパッと無表情になり、明らかにムカついた声で『なんで俺が、この店がいいって言ってるのに否定するかな。ラーメンなんてどれでも一緒だろ? なんでわざわざ一杯千円もするラーメン食べたがるんだよ?』と、クドクドと言われてやっと気がついたんです」 あ、この人めちゃくちゃケチなんだと。そしてケチだけでなく、自分の思い通りにならないと、怒りをぶちまけて相手を支配しようとするタイプに違いないと。

一人で思う存分、好きなラーメンを堪能

「その途端に急に気持ちが冷めて『私は数百円の差で美味しいものが食べられるなら、そっちの方が得だと思うタイプなので! 気が合いませんでしたね、さよなら!』と勝手にひとりで煮干しラーメン屋に入り、贅沢(ぜいたく)に全部乗せを食べてやりました。美味しかったです」 Mくんがその後、どんな風に帰っていったかは知らないそう。 「きっとMくんはかっこいいので、あんな風に気楽に手をつないだり、キスしたりして簡単に女の子が引っかかるんだと思います。そしてちょっと気の弱い子だったら、彼の不機嫌にいちいち反応して、常にMくんの言いなりになるロボットみたいになってしまいそうで怖いですよね」 破局Mくんとは、それから一度も連絡を取っていませんが、たまにSNSをのぞくとモテている様子が伺えるそう。 「つい変な男に引っかかってしまい後悔していますね…コロナ以前だったら絶対にこんなことになっていなかったと思います」 「寂しい時ってやっぱり失敗しがちですよね」とため息をつく真歩さんなのでした。 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ <文・イラスト/鈴木詩子>
鈴木詩子
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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