2023年「三代目JSBの再始動」に期待できるワケ。年末の紅白をふまえて考察
LDH勢が年末恒例の「NHK紅白歌合戦」に出場しない年だってそりゃあると思う。過去には2005年と2006年が不出場だったが、2022年の不出場は特にネット上で騒がれた。
そんなことを騒いだって仕方ないのになとひとりごちた筆者だが、全然悲観していないというか、事の次第をむしろ楽観的に捉えていた。それはなぜか?
「イケメンとLDH」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」(以下、「三代目JSB」)再始動のタイミングだからこそ、彼らの“遊撃”開始の合図に2023年の動向を見定めてみたい。
2022年末の「第73回NHK紅白歌合戦」は筆者にとって記憶に残る放送年となった。理由は大きくふたつある。まずひとつはSNS上で「違う、そうじゃない」が話題沸騰の鈴木雅之や、慎ましい伴奏を披露した小室哲哉のなど、レジェンダリー・ミュージシャンたちが会場を大いに盛り上げたこと。特に玉置浩二率いる「安全地帯」の勇姿には目頭を熱くした(「B’z」のサポートメンバーとしておなじみのキーボーディスト、川村ケンさんが大きな両の手を振る神々しさ!)。
そしてふたつ目。「EXILE」を頭領とするLDH所属グループがひとつも出場しなかったことだ。ダンス&ヴォーカルの盤石な体制によって画面の奥からむあっと熱気を送り込んでくれるLDHアーティストが映らないと、なんだか肩透かしを食らうというのか、肌感覚として大晦日の冬の夜に暖を取るのが大変だった。K-POPグループの躍進やジャニーズ勢の気概に気圧(けお)される“EXILE魂”ではなかろうに。
LDH不出場については、その理由や解説記事などがネット上に出回り尽くしているので本稿で今さら云々言うつもりはない。
ただやっぱり年の瀬に、LDHの大黒柱である「三代目JSB」を見られないのは個人的には寂しい。2012年、7thシングル『0~ZERO~』のリード曲「花火」を引っ提げて紅白に初出場して以来、2018年末まで7年連続出場だった「三代目JSB」。でもこのグループのすごさは、紅白出場有無ではとても語りきれないところにある。
ひと言でいうなら、ダンス&ヴォーカル体制の伝統に根ざしながらメンバー7人全員が抜きん出ていることである。デビューから丸12年が経過し、13年目に入った今、メンバーはそれぞれソロ活動を展開し、全員が全員ソロでも大きな基盤と成功を得ている。2022年はグループ全体として主だった活動はなかったものの、その分だけソロ活動に打ち込めた、彼らにとっての“充電期間”だった。
それは、今市隆二がパーソナリティを務めるJ-WAVEのラジオ番組「SPARK」で「パワーをためる期間でもあった」と公言していた通りだ。

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE (提供:LDH)