同棲歴8年目、結婚してくれない彼氏との決別
畑中元子さん(仮名・40歳)は都内で働く独身女性。結婚願望は未だ薄れていないものの、かつての出来事が引っかかり、新しい恋に踏み切れずにいます。
「実はずっと同棲していたんですよ。しかも8年間も! 周りから“同棲長すぎ”、“結婚しないの?”と言われ続けて、私自身も延々と待ってた。でも、一向に結婚の話なんて出ませんでしたよ」
元子さんの口から“同棲歴8年”と衝撃的なフレーズが発されました。一体なぜ長い間結婚に至らなかったのか……。当時の彼女の心境と、お付き合いしていた男性について尋ねてみました。
元パートナーのNさんと付き合ったのはお互いが27歳の時。とある居酒屋で席が隣同士になり、意気投合した末にカップル成立。非常に運命的な出会いだったと言います。
交際2年目の29歳で同棲スタート。一つずつ階段を上がっていくような交際は実に順調でした。喧嘩もほぼなく、穏やかな2人は周りから見てもベストカップル。この頃は結婚秒読みか?と囁かれていたそう。
実際に元子さんも良き未来が見えていたため、当時は激しい焦りを全く感じていなかったのです。
「結婚の話はあまり出なかったけど、彼もその手の話を避けるわけじゃないから、そろそろだなって空気を感じ取れたんですよ。付き合って2年で同棲してって恋愛のステップ的にはまぁ順調ですし。だからこそ、私自身油断していたところも多くって……」
このまま時間が流れれば“イケる”。結婚願望が強かった彼女は勝利を確信し、彼が考える将来の計画や意思確認を少し怠ってしまったご様子。
それでも関係は良好で幸せな日々。いずれは夫婦になることを信じて疑いませんでした。
同棲から1年が過ぎ、元子さんはプロポーズを待ちわびていましたが一向に結婚の話が出ません。それに、ちょうどこの頃からお互いに多忙を極めてしまったのです。彼は転職、元子さんは部署移動と一気に環境が変わり、すれ違う日が増えました。
元子さんの仕事は徐々に落ち着きを取り戻しましたが、彼は職業柄、トラブルが発生したらすぐに現場へ駆けつけねばなりません。SEとしての転職先は緊急対応が多いところで、Nさんは夜間や休日問わず呼び出されてしまいます。
疲れ果てた彼を見て、例の話題を出す気が起きない元子さんは話し合う機会を設けることなく、時間だけが過ぎていくように……。
気づけば2人は30歳を超えていました。Nさんも大きなプロジェクトを終え、時間に余裕を持てるようになりましたが、いつまた多忙な毎日がやってくるか分かりません。
今しかない、と思った彼女は勇気を持って「私たち、いつ結婚するの?」と尋ねました。
彼は少しはぐらかした様子で「まぁ、そのうち?」と返したとか。なんとなく気まずい空気が流れる中、そこから話を深堀することはなく、別の話題にすり替えられてしまったという……。
「多忙でへとへとになった彼を見たら追い詰めたくないという気持ちが強くなり、これ以上ツッコめなかった。本当はこの時点で手を引けば良かったんです。未来が全く見えないじゃないですか。
でも長く付き合ってる情が湧いてしまったし、今から新しい相手が見つかるかもわからないしで。また落ち着いた時に話せばいいかと、どんどん考えを先延ばしにしていきました」
肝心の話題に触れる機会を逃した彼女は、この後もなぁなぁな状態で付き合いを続けます。
いざ結婚の話題を振ろうと決心してもタイミングが合わなかったり、彼の機嫌が悪い時にぶつかったり、話が進まなかったりとうまくいきません。
気づくと交際年数だけが積み上がり、カップルから脱却するチャンスがどんどん遠のいていくのです。
付き合った2年後に同棲。順調に思えた交際
30歳を過ぎてもカップルのまま、なあなあにした後悔が襲う
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