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『離婚しようよ』錦戸亮が演じた“色気ダダ漏れ男”。「アラフォーなのにかわいい男」の真骨頂

色気におぼれて息ができなくなるかと思った。 Netflixのドラマ『離婚しようよ』での錦戸亮の話である。 仲里依紗演じるゆいと親密な仲になる「色気ダダ漏れの自称アーティスト」加納恭二役を演じた錦戸。 今作は宮藤官九郎と大石静の共同脚本になるが、錦戸が宮藤官九郎作品に出演するのは3作目。これまでの歩みを改めて振り返りたい。

若さも生きる『流星の絆』

『流星の絆』公式ページより

『流星の絆』公式ページより

3兄妹が両親を殺した真犯人にたどり着くまでを描く『流星の絆』。 錦戸が演じたのは3兄妹の真ん中、泰輔。 行動力はあるが、無計画でちょっとおバカなところも垣間見える。チャラチャラしているように見えて、実のところは兄妹想いだ。「両親が殺されてかわいそうな自分たち」と思われることをどこかで拒んでいるけれど、兄や妹を突き放すことができない。 ヘラヘラと笑ってどうにかやり過ごそうとしている反面、自身を冷静に見つめている側面があって、劣等感を感じているもの悲しさが要所で見える。 血が繋がっていない妹に対しての恋心をあふれ出させるシーンはいつの時代に観てもイイ。 軽薄さと真摯さのバランスを絶妙に演じきった。

大人が真っすぐに青春と向き合う『ごめんね青春!』

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日曜劇場『ごめんね青春!』公式ページより

主演を務めた『ごめんね青春!』。 錦戸が演じるのは男子校・駒形大学付属三島高校で教師として働く原平助。隣接する女子高・聖三島女学院との合併を巡って、一波乱も二波乱も起こる。ドタバタコメディ路線に見えながらも、人を愛するということを真っ向から捉えた作品だ。 というのも、平助は青春時代にある罪を犯したと思っていて、それを抱えながら生きていた。その罪というのは、彼の青春時代の恋が端を発していて……。 『流星の絆』の泰輔とは一転、真面目そうな役どころである。 共通する点は、自覚していないところで劣等感を抱いているところ。その点を乗り越えていく姿がなんとも傷だらけなのが胸を打つ。 が、この作品を改めて見比べてみても驚くのだが、同一人物が演じていると思えない。いや、役者なのだから当然と言えば当然なのだが、「錦戸亮」という人格が役に融合しきっていて、「錦戸亮」が見つけづらい。
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加納はハマり役なのか?
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