これまでの錦戸亮の演じてきた役は、完璧にその「役」だった。仕草や動きに錦戸亮がにじんでいても、キャラクターとしては消えていた。それが今はいい意味で本人のキャラクターが役に乗っているように感じた。 役者としての錦戸亮の姿を見るのは4年ぶりとなるが、これまでの年輪が役者としてさらに昇華されているように思える。 これまでも、公務員役や、優しいパパ、ちょっぴり冴えないパパ、ミステリアスな科捜研の男、また時代劇への出演経験もある錦戸。 が、加納恭二によって今後どんな役を演じてくれるのかがますます期待が高まった。一刻も早く、次の「役者・錦戸亮」の姿を見せてほしい。 ＜文／ふくだりょうこ＞