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目指すは「懐かしいからの脱却」ところでモンチッチって双子じゃなかった?30周年に行なわれた結婚式の真相

「懐かしい過去の存在」からの脱却

モンチッチ結婚式50周年をお祝いする目的で立ち上がった「株式会社モンチッチ」だが、モンチッチの周年だけを盛り上げるわけではないようだ。会社設立のお知らせには「昭和レトロ文化を支援する」と書かれている。 「ここ数年はありがたいことに昭和でヒットした商品についての取材をお受けすることが多くて。弊社としてはモンチッチは現在進行形で今も売り場にあるのになぁ……という思いもあったんです。どうしても1970年代の社会現象を起こしたあの頃がすごすぎて、どこに行っても『昔持ってました!』『実家にありました!』と言われて……もう永遠に“懐かしい存在”でしかいれないのかなと思った時期もありました。

逆にエモくていい!

ここ数年はレトロというもの自体が若い子たちにもブームになっていて『逆にエモい』みたいな形で評価されているのを目の当たりにして、昭和の時の良さをそのまま残しておいても良いのではないかと考えるようになりました。 さらに、今ではシャッター街になってしまった商店街も増えている中で、モンチッチのぬいぐるみや写真を飾ったり、モンチッチを活用したイベントなどを行うことで少しでもお客さんが『あの頃みたいだね』『懐かしいね』と楽しんでくれる役にたてたらいいなと思うようになったんです」 一過性のブームのひとつではなく、あくまでレトロな「文化」としての在り方を見出したモンチッチ。古き良き伝統が残る浅草の街全体を巻き込んだスタンプラリーを実施したり、100年以上続く老舗企業が多く存在する山形で「山形花笠まつり」の広報大使にモンチッチが就任するなど、50周年もモンチッチだけのお祝いとしてではなく、昭和レトロを盛り上げる年にしたいという考えだ。 50年の時を経て、いち「ぬいぐるみ」から昭和レトロの象徴へ……。さらに今後モンチッチがどんな“50代・60代”を迎えるのか楽しみだ。 <取材・文/松本果歩>
松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。X:@KA_HO_MA
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