2023年9月時点では、主要の3名（田中圭・林遣都・吉田鋼太郎）以外のキャストは発表されていない。続編がどんな展開となるのか、それを予想するカギは、これから明かされるであろう“新キャスト”にかかっている。
果たして、春田の幼馴染である荒井ちず（内田理央）や荒井鉄平（児島一哉）、天空不動産の社員である栗林歌麻呂（金子大地）や武川政宗（眞島秀和）も、前シリーズから続投するのだろうか。
続編で主に描かれるのは「結ばれた後の春田と牧（＋黒澤部長）」になるはず。そうなると、前シリーズでの見どころだった「二人が結ばれる前のもどかしさ」よりは、「恋が実った二人の間に差し挟まれる障壁」が物語のエッセンスとなるはずである。
黒澤部長、牧、幼馴染のちずの気持ちまで射止めていた春田が、また別の人物から想いを寄せられ、牧にとっての“恋のライバル爆誕”となるのか？
はたまた、牧に想いを寄せる新キャストがあらわれ、春田がやきもきする羽目になるのか？
また、ラブストーリー、とくにボーイズラブジャンルでは「やむを得ない事情による別離（転勤、病気、怪我など）」「記憶喪失」「関係をジャマする家族やライバルの存在」などといった展開が定番だ。
劇場版では、黒澤部長が春田のことを忘れてしまう展開があった。同じように、たとえば牧が記憶喪失になって春田のことだけを忘れ、悲しみに暮れた春田が宇宙規模のビッグラブにあらためて気づく……といった流れは、容易に想像がつく。しかし、この二人ならそれが見たい、と思えてしまう。
前シリーズからどのキャストが再登場するのか、はたまたどんな新しい顔ぶれが仲間入りするのか。5年の時を経て帰ってくる『おっさんずラブ』続編の展開をあれこれ想像しているだけで、放送までの時間があっという間に過ぎていきそうだ。
＜文／北村有＞
北村有
葬儀業界を経て2018年からフリーランス。映画やドラマなどエンタメジャンルを中心に、コラムや取材記事を執筆。菅田将暉が好き。
