小2の息子がナイフ&フォークをうまく使えるようになるまで。親ができる“たった2つのこと”
子どものほうが、うまくなる。
こんにちは、食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、「一生モノの能力を養う食育」についてさまざまな実践法を提案しています。
前回、子どものお箸やカトラリーを無理なく上達させる心得についてお話しました。
【前回の記事】⇒小2の息子と外食していたら隣客に突然話しかけられたワケ。子どもの「食べ方」問題、どうしてる?
最大のポイントは、子ども本人のやる気と、見守る親の雰囲気作りにありました。毎日のように砂場遊びや粘土遊びをする子どもたちのほうが、上達するのは早いとさえ感じています。
後編では実践練習のお話。効率よくマスターしてくれるための工夫ポイントを2つご紹介していきたいと思います。
お箸うんぬんよりも重要なのが、食べ物をのせる食器。大きめの器を選ぶことがポイントです。
食べ物を思うようにつかめない、切れない、すくえないうちは、こぼれにくくて安定感のあるほうが、子どもにとっては不要な失敗経験(こぼす、切りづらいなど)を減らすことができ、成功体験につながりやすいのです。
また最初のうちは、食べ物を箸でつかみやすいサイズにそろえてあげたり、子どもが好きなものを置いてあげることも有効です。
さらにわが子は左利きなので、箸の向きを基本とは逆に置くようにしました。ルールにとらわれ過ぎてやる気をそぐよりは、子どもの取り組みやすさを優先しても良いと、私は思います。
箸を上手に使いこなせるようになった今、箸置きをどの向きにおいても問題なく対応できるように成長しています。
2つ目のポイントは、ナイフとフォークの練習方法についてです。
前編でもお伝えしましたが、最初からカトラリーを上手に扱える子どもなんていません。
フォークやナイフの重さや役割を体得するためには、焦らないことが重要。肉や根菜類を切り離すことは力が要る作業で、大人でもスマートに口に運べる自信がない時があるくらいですよね。
私の息子が3~4歳の時に実践していたのが、柔らかい焼き菓子を切り分けることでした。具体的には、バームクーヘンやマドレーヌ、フィナンシェ、カステラなどです。
子どもが好きな食べ物であること、食べ物が安定しやすくナイフが入りやすいことを基準に、皿に乗せる食べ物を検討してみてください。
もっとも大切なのは、食器を大きくすること
焼き菓子など「柔らかい食べ物」で練習を始める
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