ディーン・フジオカが過去取材で見せた“豪傑な素顔”。新ドラマの好演にも通じるものが
これほどディーン・フジオカに合う適役をなぜ思いつかなかったんだ!
毎週水曜日よる10時から放送されている『パリピ孔明』(フジテレビ)でディーンが扮するのが三国時代の英雄・劉備玄徳。これが恐ろしくカッコいいのである。
「イケメンと映画」をこよなく愛するコラムニスト・加賀谷健が、まるで「#彼氏とデートなうに使っていいよ」のようなカメラ目線のディーン・フジオカを解説する。
「劉備様!」
思わずそう叫びたくなったのは筆者だけではないだろう。向井理演じる名軍師・諸葛亮孔明がある日突然、現代の日本にタイムスリップしてくるだけでも大胆な設定なのに、孔明の主である劉備玄徳をまさかディーン・フジオカに演じさせるとは。
“おディーン様”が演じる劉備は、そのまま三国時代の中国に生きていても何の不思議もない。嘘かと思うくらいリアルに感じる。NHK朝の連続ドラマ小説『あさが来た』(2015年)で五代友厚を演じて大ブレイクしたディーンは、どうも歴史上の人物との相性がいいらしい。
神木隆之介主演の朝ドラ『らんまん』(2023年)でも天狗のような風情で坂本龍馬を重厚かつ軽快に演じた。だが考えてみると、歴史上の人物として劉備以上の適役は他になかったのである。どうして今まで演じてこなかったのか、不思議なくらいだ。
ディーン扮する劉備役に筆者がここまで入れ込む理由がある。あれはディーンが企画・プロデュース・主演をこなした映画『Pure Japanese』(2022年)インタビューでのことだった。
「ディーンさんは、5ヶ国語を話せると聞きましたが」と筆者が問いかけると、ディーンは「景気よく言うとそういうことですかね」とユーモアを交えて謙遜した。そして「ガハハハハ」という少年漫画ばりに笑う。取材中、ちょくちょくこの笑い声を耳にするこちらがビクッとなるくらいの音だった。
この笑い方の豪傑ぶり。これこそ戦国の世に生きた武将たちを想起させるものではないか。しかも中国語を含む5カ国語を操る話者ともなれば、劉備だけでなく、その配下の関羽と張飛など三国時代のどの武将を演じても地でいけるのではないかと確信した。

フジテレビ『パリピ孔明』公式ページより