心を病んだ奥さんに、夫の不倫相手が接触。病院に押しかけ“恐ろしいウソ”で話しかける|ドラマ『泥濘の食卓』
ドラマ『泥濘の食卓』(テレビ朝日系、土曜よる11時30分~※11日は深夜0時~)第3話、深愛(齊藤京子)が恋に飲み込まれていく様子が丁寧に描かれていた。
純粋で自己肯定感が低い深愛だが、勤務先のスーパーの店長・那須川夏生(吉沢悠)を愛する気持ちだけは誰にも負けない。ところが那須川は、妻のふみこ(戸田菜穂)がメンタルを崩しているため、その看護に明け暮れている。
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なんとか那須川の役に立ちたい深愛の思いが高じていく様子がすごい。店長の机を勝手に開けて、幼い息子と3人で写っている写真を見つける。「この人が奥さん……きれい」とつぶやくなり、その写真を自分のバッグにごく自然に入れてしまう。
妻が通っているクリニックの前まで行き、偶然、那須川が妻を支えながら出てくるのを目撃すると、泣きながら彼の自宅の周りを4時間も歩き続ける。まるで自分の心にドリルで穴を開け、その穴の中にはまっていくかのようだ。見ているだけで苦しくなっていく。
深愛は苦しみ、髪の毛が抜けたり眠れなくなったり生理が2週間続いたりして、ついにスーパーを辞めてしまう。1週間後、那須川から会えないかと連絡がきた。理由も告げずに仕事を辞めたことに罪悪感を覚えていた彼女は、那須川と会う。
「こんなふうに終わるのは嫌だ。これからもそばにいてほしい」
那須川にとって、深愛は病んでいる妻からの唯一の逃げ場だ。逃げ場を失いたくはない。そんな彼を見て、深愛は思う。
「悩んでいる場合じゃない。彼を助けなければ」
深愛は、ふみこが通うクリニックの前で、いきなりふみこに声をかける。支援団体の者ですが、アンケートに答えてもらえませんか、と。それをきっかけに連絡をくれれば、いつでも話し相手になるし、家事の手伝いもできると確約する。病んで歩くのもつらそうだったふみこの顔に、少しだけ希望の光が射す。
この病んだふみこを演じている戸田菜穂を、思わず二度見した人も多いのではないだろうか。誰もが知っている戸田菜穂とは違う役者がそこにいた。顔色が悪く、どこかだらしない雰囲気が漂い、目に光がない。
恋する女は手段を選ばない。その行き着く先は……

病んだ妻を演じている戸田菜穂を、思わず二度見

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