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残念な“スカスカ”ネットおせちを避ける方法があった!2024年のトレンドは「奮発」or「特化型」

「届いたらスカスカ」なんて嫌だ!失敗したくない方のために

1年の最初に食べるごちそうということもあり、「おせち選びに失敗したくない」というニーズに対応した「おためしおせち」も近年では登場しています。おせちとしてはありえない金額でその味を試すことができ、明らかにメーカーさんは赤字なのでは……と心配になりますが、それだけ「食べてもらえれば本番のおせちも買ってもらえる」という自信の表れなのでしょう。
おせち

※すでに今年分は終了 岐阜・中津川 ちこり村 「ちこり村田舎の手作りおせち 手作りお試し」1,000円(送料990円)

おせちメーカー大手の博多久松では2007年から「おためしおせち」を販売。なんと500円(送料950円)でホンモノと同じ材料・調理・パッケージを使用したミニサイズ版の試食ができるということで、毎年「これを目当てに」購入するファンもいるほどの人気です。
おせち

※すでに今年分は終了 博多久松 「おためしおせち」500円(送料950円)

「おためしおせち」購入者の20~25%はホンモノのおせちも購入しており、博多久松としても「正直赤字です」と言いながらも広告費として毎年続けているといいます。 さらに、元旦まで実物を見ることができないおせちは「すみません、元旦に間に合いません」なんてことがあれば1年の始まりから最悪な気分になってしまいそうですが……。 「楽天市場で取り扱っている商品の中でも到着が遅れて最もクレームになるのはおせちです。そのため、楽天市場では『おせちの事前審査』を行っています。販売状況や工場の体制などを可能な限り事前に楽天側で確認した上で販売してもらうようにしています。そのため、ウェブサイトで見た写真と届いた商品が全く違うなどのトラブルは現時点では発生していません」(西本さん) 絶対に失敗できないからこそ、十分な対策がされているのですね!

「おせちメーカーさんは春から夏はヒマ」ではなかった!

おせち

博多久松 和洋折衷本格料亭おせち「博多」15,800円

近年ではおせち専門のメーカーさんも増えていますが、かなり多くの人が「11~1月は繁忙期だろうけど、あとの9カ月くらいはヒマなんでしょ」と思っているのではないでしょうか。 前述のおせちメーカー大手の博多久松では、なんと1月から翌年分のおせち製造に向けかなり忙しく奔走しているのだそう! 「弊社では企業からの受注も含めると20種類以上のおせちを毎年リリースしていますが、そのための食材の発注は1月中に完了しなければならないものも多いんです。さらに7月から予約受付をするためには、メニューの決定はもちろん、おせちの写真撮影、製造人員の確保、年末のトラックの確保などやることがたくさんあります。かなり細かいスケジュール調整が求められる上に、途中でイレギュラーなことが起きれば都度スケジュールを調整する必要があります。また、おせちの代金が入金されるのは毎年1月なのでそれまでの資金繰りも大変です」(博多久松 代表取締役 松田健吾氏) 確保した食材は調理・加工を行ってから冷凍保存するなど、食材に応じて適切な保存方法を行っていく必要があります。「9カ月くらいはヒマ」どころか1年中おせちのことを考えながら細かい調整を行っているんですね! 知れば知るほど奥が深いおせちの世界。今年はちょっと早めに、いつもより奮発したおせちを選んでみてはいかがでしょうか。 <取材・文・撮影/松本果歩>
松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。X:@KA_HO_MA
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