義父母が事故にあった時、彼女は笑った。“怒鳴られ続けた嫁”が「加害者」になるまで
ドラマ『泥濘の食卓』第7話。相変わらずちふゆ(原菜乃華)に迫られ、逃げ場をなくしているハルキ(櫻井海音)は、もう死ぬしかないと思いつめる。そこへハルキの様子を心配した深愛(齊藤京子)から電話が入り、ハルキは深愛の家に向かう。
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自分の不倫相手の那須川夏生(吉沢悠)の息子を、深愛はなんとか救いたかった。だが、ハルキはちふゆから逃げたい一心で、自分の気持ちがわかっていない。彼は深愛を愛していると思い込んでいるのだ。だから父親への憎しみも募っていく。
ちふゆにレイプ犯に仕立て上げられ、高校生活をめちゃくちゃにされているハルキは、すべてを深愛に話した。深愛は「私はハルキくんの味方だよ」と慰める。ハルキは「オヤジのどこがいいんですか」と深愛に迫る。優しくしてくれた、こんな取り柄のない私に、とぽつりぽつり話す深愛。
「アイツは、オレら家族を裏切ってんですよ」とハルキが絞り出すように言う。深愛の顔色が少し変わる。このとき、夏生を愛しながら、その妻の心理カウンセリングをし、息子の味方だと言っている深愛自身の欺瞞(ぎまん)と偽善にほんの少し気づいたようにも見えた。
一方、深愛が部屋を片づけたり料理の練習をしていると知った母の美幸(筒井真理子)は、かつての自分の結婚生活を思い返していた。毎日、怒鳴られながら義父母に仕えていたあの頃……。両親に反発している義妹あかり(ヒコロヒー)に言われたのだ。「美幸さん、どうして家を出ないの? あいつら、いつか深愛ちゃんに暴力をふるうようになるよ」と。
美幸は娘には父親が必要だからと当たり障りのない答えを返したが、あかりは「じゃあ、あんたも加害者じゃん」ときっぱり言った。
家族を裏切った父親への憎しみが募っていく
娘を暴力から守ろうとしないのも加害
