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父親の不倫に気づいている男子高校生の行動がヤバすぎた。「超ドロ沼じゃん」

 父親が不倫していて、その不倫相手に息子が恋い焦がれる。なんと複雑な親子関係だろうか?
土曜ナイトドラマ『泥濘の食卓』6話より ©テレビ朝日

土曜ナイトドラマ『泥濘の食卓』6話より ©テレビ朝日(以下、同じ)

 毎週土曜日よる11時30分から放送されている『泥濘の食卓』(テレビ朝日)では、恐怖のパラサイト不倫が人間の心を蝕んでいく。 「イケメンとドラマ」をこよなく愛するコラムニスト・加賀谷健が、本作で描かれるいびつな父子関係が行き着くところを読み解く。

心の治療が必要ではないのか

土曜ナイトドラマ『泥濘の食卓』6話より ©テレビ朝日「あんたが邪魔してんの、全部」  嫉妬に狂った幼馴染・尾崎ちふゆ(原菜乃華) が、カッターを振り回して暴れまわる。好きな相手である那須川ハルキ(櫻井海音)が、心を寄せる主人公・捻木深愛(齊藤京子)と一緒にいるところへ乱入してきたのだ。  喚き散らした挙げ句、ハルキに突き飛ばされ階段を転がる。ちふゆのカッターでハルキは右腕に傷を負い、ちふゆは左腕を骨折。  頭にも包帯をぐるぐる巻にする具合だが、病院ではケロッとしている。肉体の負傷を治すより心の治療が必要ではないのかと思ってしまう。  そこへハルキの父親で深愛の不倫相手である那須川夏生(吉沢悠)がやってくる。こういうときだけ父親らしく息子を心配しようとする夏生に対して、ハルキはいら立ちを隠せない。さらにドリンクを持った深愛が戻ってくると……。

泥濘ではなく、「泥沼じゃん」

土曜ナイトドラマ『泥濘の食卓』6話より ©テレビ朝日 ちふゆによる狂乱騒ぎの直後から始まる第6話では、冒頭から緊迫の場面が描かれる。夏生がいるのを見て深愛は、声のトーンを落としてあからさまに気まずそうにする。ちふゆは、深愛と夏生の不倫を一瞬で見抜き、確信している。  お互い目を合わせないように振る舞うふたりを見たちふゆは、したり顔。彼女のモノローグが、「超泥沼じゃん」と怪しくもクリアに響く。そう、そうなのだ。これはもはや泥濘なんていう生易しいものではない。  深愛の足がズブズブとはまり込み、すでに首元まですっぽり浸かってしまっている。それくらいドロドロな泥沼なのだ。心は病みまくっているが、彼女の勘は誰よりも鋭く、的確ではないか。
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痛いところをつかれる鋭い一言
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