父親の不倫に気づいている男子高校生の行動がヤバすぎた。「超ドロ沼じゃん」
奇妙な父子関係が行き着くところ
この父子関係を見ていると、むしろ彼らこそがくるところまできてしまった気がする。深愛と夏生の不倫なら、後戻りはできないにしろ、関係自体をすっぱり解消すればいい。
だが夏生とハルキのいびつな関係は、何をどうこうしてもどうにもならなそうである。深い闇に取り込まれた自分たちを顧みて、ハルキは「終わってんだよ。お前も俺も」と呟く。
ちふゆからは、怪我をさせたことをバラされたくなければ自分に従えと脅される毎日。ハルキの精神状態は限界へ。
そして夏生は、過去にも繰り返えしてきた不倫関係が次々と回想され、最低な夫の姿に磨きがかかる。もはやどうなろうと、これ以上驚きはない。でもだからこそ、この奇妙な父子関係が行き着くところは気になるのだ。
<文/加賀谷健>
- 『泥濘の食卓』7話より(以下同じ)
この特集の前回記事











