クズ夫が似合う“45歳俳優”の下品な笑みがすごすぎた…息子に不倫を咎められ「まさかのひと言」
ドラマ『泥濘の食卓』第8話。家にやってきたハルキ(櫻井海音)を母・美幸(筒井真理子)からなんとか隠し通した深愛(齊藤京子)。両親から虐待されて育ったも同然なのに、深愛は「おかあさんはずっと苦労してきたから、私がおかあさんを幸せにしたい」と言う。そんな深愛の純粋さに、ハルキはさらに心惹かれてしまう。
帰宅してくたびれ果てた父親・夏生(吉沢悠)を前に、ハルキは母ふみこ(戸田菜穂)がどうして病気になったのかと問いただす。夏生は、「もともとナイーブな性格だった上に、昔からのストレスが積み重なったという感じかな」とため息とともに話す。
「しかたない、しかたないことだったんだ」
そう言う父親に、「また、それですますんだ」とハルキは軽蔑したように言う。このあたりの49歳父親と高校生の息子とのやりとりは緊迫感があった。
高校時代の夏生だって、おそらくハルキのように純粋でまっすぐだったはず。だが大人になると、誰もがそのころの気持ちを忘れ、長いものに巻かれたり反発しようのないものに追いつめられたりする。大人としては納得できる夏生の言い分ではあるが、自分の中にいる高校生のころの自分がハルキ同様、「事なかれ主義ではいけない」とも思っている。大人というのは、どうも自分で自分を生きづらくしているのかもしれない。
ハルキは言う。
「それでも道を踏み外さないのが大人なんじゃないの?」
この言葉が夏生の心に刺さったかと思いきや、彼は息子を振りむき、「じゃあ、オレは子どもだな。おまえと同じ、間違いだらけの子どもだ」とうるさそうに結論づける。
そして学校から連絡があり、息子がせっかく進学校に入ったのに通学したりしなかったりしていることを責めるでもなく、かといって励ますでもなく、淡々と伝える。どうすんだ、将来といいながら心配しているとは思えない口調。心ここにあらずなのだ。
「まあ、まだ高校1年だから巻き返せるか。いったん逃げて楽しいことをして英気を養えばいい」
自分が苦しめた妻の病気を「しかたない」で片付ける
「じゃあ、オレは子どもだな」開き直る父親
