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クズ夫が似合う“45歳俳優”の下品な笑みがすごすぎた…息子に不倫を咎められ「まさかのひと言」

息子のまっとうな疑問に、下品な笑みを浮かべた父親

 その父親にかぶせるようにハルキは言う。「深愛さんのこと、本気じゃないだろ」と。「ストレスや性欲のはけ口に、あの人を利用するな」と続けたハルキに、夏生が見せた表情がすごかった。  座っている父親が立っている息子の方向にぐるりと向き直り、斜め下から見上げた目と薄ら笑いを浮かべながら、「好きなの?」と言った顔が、あまりに下卑ていたのだ。吉沢悠、すごすぎた。この表情ひとつで、彼の今置かれた心の状況が手に取るようにわかる『泥濘の食卓』 この瞬間、夏生は夫でも社会人でもなく、「ただの男」だった。しかもひとりの女を巡って、年若い男に優越感を抱くなかなかのクズっぷりだ。ハルキは何も言い返せなかった。

純粋すぎる深愛を恐れ、距離を置きたいけれど

 深愛は夏生に誘われて出かけていくが、せっかく美容師の叔母(ヒコロヒー)にヘアメイクをしてもらったのに夏生は気づきもしない。あげく個室のある店が見つからずホテルに連れ込まれ、ヘアメイクは台無しになる。それでも宅配のカレーをうれしそうに食べる深愛がどこかせつない。 『泥濘の食卓』 本当は夏生は深愛と距離を置きたいのだ。だが、そうはっきりとは言えない。夏生は純粋すぎる深愛を恐れていた。今までの軽い気持ちの不倫相手とは違う。深愛の前でただの小心者になる夏生もまた、彼の本性ではあるのだろう。
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滑稽なような気の毒なような、夏生の“生きづらさ”
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