靖幸さんの話を聞いてブチギレた友梨香さんは、これまでにパトロンサービスで靖幸さんが得ていた動画や音声などを提出させ、それらをすべて義実家とのグループLINEに投稿。浮気だと告発し、友梨香さん自身は実家へと帰省する事態になりました。

「義実家と私はそこそこ仲良くしていたので、まずLINEで義母から謝罪が来て、その週末に義実家から旦那と旦那の両親が私の実家まで謝罪に来ました。離婚はしたくないと旦那が謝罪してきましたし、義父も義母もすごく謝ってくれていたので、私からの条件を飲んでもらうことで納得しました」
靖幸さんは自分の両親と妻、そして妻の両親に囲まれながら、パトロンサービスのサイトのアカウントを削除しました。そして、友梨香さんから提示された条件である「
二度とクリエイターと連絡を取らない」「
スマホを妻がチェックする」「
クレカで3万円以上の支払いをする際は事前相談を徹底する」などを念書に書かせ友梨香さんは謝罪を受け入れました。
「その日はそのまま旦那と2人で自宅に戻る事になったんですが、旦那はすっかりしょげている様子でした。でも帰り道に『
あれは推して楽しんでいただけで、浮気とは違う。愛しているのはお前だけだよ』と言ってきたんです。その言葉に、本当に反省しているのか?と、またキレそうになってしまいました」

しかしそこで友梨香さんはふと我に返り「推し」という言葉について考えたそう。
「私には好きなアイドルとかもいなくて、旦那の言う『推し』という感覚がわからないんです。そんな私が、ただ楽しんでいただけの旦那を過剰に怒って楽しみを奪ってしまったのかも…と思うとだんだん不安になってきてしまって。でも知らない女にお金を貢ぐなんてムカつくのでやっぱりもう絶対やめてほしいです」
友梨香さんなりに靖幸さんの行動を理解しようとしましたが、やはりモヤモヤが募るばかり。女性クリエーターを支援するのはいいけれど、妻に内緒で、Hな言葉をささやく動画にお金を払っていたとなると、モヤモヤするのは当然でしょう。
でも、それ以降靖幸さんはパトロンサービスを使用している形跡もなく、何か大きな買い物をする際は必ず友梨香さんに相談してくれるようになり不満や不安を抱えることはなくなったそうです。
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私がブチ切れた瞬間―
<文/大杉沙樹>
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大杉沙樹
わんぱく2児の母親というお仕事と、ライターを掛け持ちするアラフォー女子。昨今の情勢でアジアに単身赴任中の夫は帰国できず。家族団欒夢見てがんばってます。