スマホの内部構造を熟知しているFCNTの開発チームの人は、日ごろどんな対策をしているのか、聞いてみました。
「フレームレートの設定を変更したり、アプリ設定でも高画質モードを使わないようにして、熱くならないよう対策をしています。
それでも熱くなってしまった時は、スマホを手のひらに密着させるることで冷やしたり、ファンで風をあてて熱を逃すような工夫をしています。充電しながらスマホを使いたいときにはダイレクト給電を利用していますね」
最後に、スマホが熱くならないよう、内部にはどんな工夫が施されているのか、スマホの内部構造を図説してもらいました。

スマホの内部では、発熱する部品の熱をスマホの内部に拡散することでヒートスポットを緩和し、熱をおさえています。
サーモビュア―で測定した結果を見てみると、何も施さないスマホにあった赤色の高音箇所が、熱拡散をおこなうことで、なくなっているのがわかります。

そのために、ぎっしりと詰まっている部品のいろいろな箇所に熱拡散をおこなうための金属や熱伝導シート(テープ状)が施されています。
スマホの過熱は心配の種ですが、通常の使用方法であれば突然の故障や爆発を心配しすぎなくてもよいことがわかりました。でも、過度な負荷をかけることは避けるべきです。
これを機にスマホが熱を持った際の効果的な対処法や、事前にできる対策、設定を確認し、安心して快適に使用できる環境を整えてみてはいかがでしょうか。
※取材先:
FCNT合同会社
プロダクト事業部/春藤和義氏、谷定昌弘氏、長友克夫氏、近藤洋一氏
プロダクトマーケティング統括部/森田博典氏 広報室/芦田研一氏
<取材・文/栗山佳子>
栗山佳子
損害保険会社で情報誌の編集に携わったのち、生活情報誌、住宅情報誌の編集を経てフリーランスに。現在はライターとして、ライフスタイルやスマホ関連の記事を中心に執筆中