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大体の家にある「捨てたら清掃車が燃える」超危険ゴミって?ゴミ清掃員のなげき:12月に読みたい記事

 年末は大掃除やイベントなどで、なにかとゴミが出やすい時期ですよね。そしてゴミが多くなるとだんだん分別や捨て方が適当になってきたり……  そこで今回は、お笑いコンビ「マシンガンズ」として活動しながら、ごみ清掃員として11年間現場で働き続ける滝沢秀一さんに、年末のゴミ出しで特に注意してほしいことを聞いてみました!(初公開日は2022年12月25日 記事は取材時の状況)
マシンガンズ・滝沢秀一さん前編

マシンガンズ・滝沢秀一さん

 滝沢さんは環境省のサステナビリティ広報大使も務め、『このゴミは収集できません』(角川文庫)や『すごいゴミのはなし』(学研プラス)などの書籍もある、まさにゴミのスペシャリストです。

年末は早めに各ゴミの収集日をチェック

――年末のゴミ出しで、特に注意するべきことを教えてください! 滝沢秀一さん(以下、滝沢)「年末は大掃除などで、ゴミがたくさん出る時期です。でも、年末になって無計画に大掃除を始めると、『年内の不燃ゴミ回収日が終わっている!』ということもあります。そうなった時によく見るのが、可燃ゴミも不燃ゴミもごっちゃにして捨てる人です」 ――耳が痛い人も多そうですね…。分別しないで捨てられたゴミは、どうなるのでしょうか。 滝沢「可燃ゴミの日に不燃ゴミは持っていけないので、我々清掃員がゴミ袋を手で開けて、不燃ゴミを集積所に置いていきます。これが結構な手間なんです。地域全部のゴミを回収しないといけないので、そういう人がいっぱいいると回収時間が長くなります。そうじゃなくても、年末年始はゴミの量が多いので作業が大変です。年内に大掃除を済ませたい方は、今からゴミの回収日を確認して、計画的にゴミを捨ててもらえると助かります」

写真やピザの箱は古紙回収に出さないで!

ピザの箱やケンタッキーの容器は燃えるゴミです

ピザの箱やケンタッキーの容器は古紙回収に出さないで(写真は滝沢さんのTwitterより、以下同じ)

――分別といえば、アルバムに入っていた写真や、宅配ピザの箱は古紙回収で捨ててもよいのでしょうか。年末に増えそうなゴミですが。 滝沢「写真は水に溶けないので可燃ゴミになります。基本的に水に溶けない紙は古紙回収には出せません。よく間違われるのがチョコレートの包み紙で、『紙』って書いてあるんですけど、水に溶けないので可燃ゴミで捨ててください。  宅配ピザの箱もよく古紙回収で出されていますが、油が染み込んだ紙も可燃ごみになります。次の製品にする時に油が浮き上がってしまうので、処理施設の人が困ってしまいます」
ピザの箱は水に浸して潰してボールに

ピザの箱は水に浸すと捨てやすくなるそう。水に浸して潰してボールにしたらベランダで放置、乾いたら可燃ごみへ!

金・銀の紙は再生されないので燃えるゴミへ

金・銀の紙は再生されないので燃えるゴミへ、チョコレートの包み紙の他にカレーの箱なども注意

――ちなみに、ダンボールについたガムテープや金具は外さないとだめでしょうか。 滝沢「ガムテープはなるべく剥がしてほしいですけど、金具は分離する機械があるので外さなくても大丈夫です。書類をまとめてあるホッチキスも1個1個外すのは大変じゃないですか。雑誌なんかもそうですよね。あれも分離する機械で分けられるので大丈夫です。  どちらかと言えば、金属よりプラスチックが一番問題です。たまにダンボールがビニールに包まれた荷物あるんですよ。そのまま古紙として出される方がいますが、ビニールはプラなので機械に引っかかってしまいます。それだったらまとめて可燃ゴミのほうがいいですね」
ビニールに包まれた荷物は分別するか、そのまま燃えるゴミへ

ビニールは剥がして捨ててほしい…

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危険!清掃車火災に繋がるゴミとは?
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