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家事に対して賃金請求!“契約結婚”はさびしい?

 どうもこんにちは。ゲイライターの渋谷アシルです。  ここ最近は少しずつ意識が変わってきているけれど、それでもやはり軽んじられてしまうのが、“家事”という労働。家事をするのは妻の務め、なんて古臭い考えを持ち出す男性はさすがに減りましたが、でも、「仕事に比べたら、家事なんて楽だろう」と思っている人は、案外いるのよね。  そこで今回ピックアップするのは、“契約結婚”をテーマにした『逃げるは恥だが役に立つ』(海野つなみ)。本作から、家事の捉え方について学んでみましょう。

契約結婚という名の、対等な関係性

逃げるは恥だが役に立つ(1)  本作に登場する、森山みくりと津崎平匡は、契約結婚で結ばれた、いわば仮面夫婦。派遣切りにあい無職になってしまったみくりと、家事代行サービスを利用していた津崎は、互いの利害関係の一致により、ビジネスライクにつながっているの。  津崎の提案により、「就職としての結婚」を選んだみくり。ある日を境に、炊事、洗濯、掃除、その他もろもろの家事全般が、みくりにとっては「業務」になった。そして、津崎はみくりにとっての「雇用主」という立場に。そこには一切の恋愛感情はなく、いわばお金でつながっているだけ。  そう聞くと、「なんだかドライで寂しい家庭」というイメージを抱くかもしれないけれど、みくりと津崎の関係性はいたって良好。妄想癖のあるみくりと少し気難しい津崎は、最初こそギクシャクしたものの、次第に距離を縮めていく。  そして、ここが特筆すべきところなんだけど、みくりの家事にはすべて「労働の対価」が支払われているの。毎月食費の相談をし、急な来客があった際には時間外労働賃金が発生し、(カタチだけの)新婚旅行にかかった費用は「社内旅行の経費」という名目で計上される。もちろん、みくりは“主婦として働いている”からこそ、雇用主である津崎から賃金をもらっているんだけど。  それにより、みくりの家事に対するストレスは皆無。嫌なことがあったとしても、「でもお金をもらっているから。これ(家事)は、わたしの仕事だから」と、割り切って考えられるのよ。  教訓:家事は労働。対価を堂々ともらいましょう!  考えてみれば、主婦にはまったく休みがない。旦那が休みの日だって、ご飯を作り、掃除・洗濯をする。その間、旦那は寝っ転がりながらテレビを見ている。これじゃあ、主婦のストレスが爆発するのは当然。そんなことを想像したら、結婚に二の足を踏んでしまう女性が増えるのも頷けるわよね。  だからこそ、みくりのように家事を“労働”と捉えて、それ相応の対価をもらうのは当然だと思うわけ。それを嫌がる男性には、家事の分担を提案すればいいしね。要するに、良好な婚姻関係を継続するためには、“対等な関係性”が必要ってこと。主婦が行う家事を見下すような男性とでは、すぐに生活が破綻するのは目に見えているわね。  もちろん、このマンガのように家事に対して賃金という対価を請求するのは極論だけど、対価は“感謝の気持ち”でもいいのよ。ご飯を作ったら「美味しいね」、掃除をしたら「いつもキレイにしてくれているね」と、「ありがとう」という言葉がもらえれば、家事をする負担も和らぐというもの。それくらいは男性に求めてもいいはずよ。それを嫌がるような男性には正々堂々、“賃金”を請求してやりましょう! <TEXT/渋谷アシル> 【渋谷アシル プロフィール】 昼間は会社員の仮面をかぶった、謎のゲイライター。これまでお付き合いしてきたオトコをネタに原稿を執筆する、陰険な性格がチャームポイント。オトコに振り回される世の女性のために、ひとり勝手にPCに向かう毎日。
渋谷アシル
昼間は会社員の仮面をかぶった、謎のゲイライター。これまでお付き合いしてきたオトコをネタに原稿を執筆する、陰険な性格がチャームポイント。オトコに振り回される世の女性のために、ひとり勝手にPCに向かう毎日。
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