「プライベートでツライことがあったらしく、毎晩、電話がかかってきました。初めは同情もあって夜中でも付き合ってずっと愚痴を聞いたり、家に泊まりあって話を聞いたりしていました。
でも、私が明日どんなに仕事が早いと言っても、仕事のトラブルで忙しいと言ってもその態度は変わらず。ふらふらになってそのコの話ばかり聞いている自分に、ある日、ふと疑問を感じました。思い切って、『進展のない愚痴を毎日聞くことはもうできない。私にも私の生活がある』と言うと、呪いのような長文がLINEで送られてきて、一方的に絶交されました。そのときはだいぶ病みましたが、今思うと切れてよかったです」(29歳・営業)
あからさまに攻撃をしかけてくる人だけがフレネミーではありません。「友達だよね」という言葉を盾にマイナスオーラをまとい、あなたにどこまでもしがみついてくるのもフレネミーの1つの特徴です。また、フレネミーは利用できないとわかるといとも簡単に友達としての縁をばっさり切り捨てていくので、古い友人が少ないという場合は少し注意が必要かもしれません。

「飲み会や打ち合わせで、私をネタにしていた友達がいます。しかも私のいないところで。別の友達が注意してくれたらしいのですが「面白いからいいじゃん」と言っていたと聞きました。私の失敗談とか彼氏との際どいエピソードまで話していたそうです。
周りは面白がって笑って盛り上がっていたようですが、私はそのコを友達だと思って話していたのでショックでした。仲が良い友達同士のする限度を超えています」(25歳・IT)
フレネミーは使えるものはなんでも使って自分の立ち位置を優位に押し進めようとします。ここでは、「〇〇ちゃんのプライベートを知っている私」「面白い話題を提供する私」という立ち位置でしょうか。このタイプにはどんな助言も無駄です。
大人になっても職場にいるフレネミーという存在。あなたも知らず知らずのうちにフレネミーに振り回されているかもしれません。職場の友達関係で「この関係って本当に友達なの?」と思うことが続くときは冷静になる必要があるかもしれません。
<TEXT/瀧戸詠未>