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食べられるアロマ!?アロマクッキングがブームの兆し

 花や草木など植物に由来する芳香成分を用いて、心や身体の健康を増進するアロマ。植物がもつやわらかくやさしい香りを嗅ぐことによって、リラックスやリフレッシュの効果があると言われています。  このアロマオイル(精油)を用いた代替療法をアロマテラピーと呼び、ここ数年で私たちの生活にも浸透してきました。お風呂にお部屋、玄関、そして香水の代わりと、もはやアロマ用品は女性の生活の必需品と言っても過言ではないでしょう。  そんなアロマですが、そのオイルを数滴肌に垂らしてマッサージやトリートメントを行うことがあるものの、原液そのものを口にすることは禁止されています。しかし最近、食用のアロマとして食べられるエッセンシャルオイルが出てきているのです。  大手料理教室での講師を経験し、現在はアロマ料理を研究する『アロマクッキング』の第一人者、齋藤和子さんにお話をお伺いしました。 「元々、ハーブやスパイスを使った料理が好きで、自家栽培してお料理に使っていました。あるとき、食用のエッセンシャルアロマオイルと出会い、ハーブの代わりにお料理に数滴垂らしてみたんです。そうしたら、香りも味も驚くほど深く、美味しくなりました」  現在、食用として齋藤さんが使用し推奨しているエッセンシャルオイルは20種類ほど。ローズマリーやタイム、バジルなどのハーブ系から、ブラックペッパーなどのスパイス系、オレンジ、ベルガモットなどの柑橘系などがあるそうです。

料理にオイルを1~2滴垂らすだけ

 では、アロマを使った料理とは、どういうものなのでしょうか。

使う料理によってアロマオイルを組み合わせていく。どんな癒やし効果があるのだろうか……

「お料理自体に特徴があるわけではありません。普段使っている調味料やスパイス、ハーブをアロマオイルに替えただけです。例えば、ドレッシングを作るときにはレモンの代りにライムやオレンジのアロマオイルを入れます。タイカレーは、シアントロというパクチーの葉部分のオイルを垂らすだけでグッとアジアンテイストになりますし、イタリアンにはバジルオイルが欠かせません」(齋藤さん)  齋藤さん曰く、香りの強いオイルなのでほんの一、ニ滴垂らすだけで十分な味わいと香りを楽しめるのだとか。オイルを使うようになってから、生のハーブ類やスパイスを使うことがなくなったそうです。 「今、我が家のキッチンには調味料でなくアロマオイルが並んでいます(笑)。オイルがあれば、和洋折衷あらゆる料理が作れるからです。お料理を作りながら、今日はどんな気分の味&香り付けをしようかと考えるのは楽しいものですよ」  アロマクッキングは、香り良く美味しいだけでなく、とてもエコな料理のようです。

齋藤さんの主宰するアロマクッキングの教室。香りを楽しむものから、食べて楽しむものへ。料理しながら癒やされちゃいそうです

 現在齋藤さんは、アロマクッキング教室で講師をしています。その教室に通う生徒さんにもお話を聞いてみました。 「アロマテラピストの資格を持っていたので、アロマ料理がどんなものか気になって参加しました。生活にもっとアロマを取り入れられるということなので、楽しみです」(38歳女性/主婦) 「実は私、料理が得意ではなくて。アロマなら一滴垂らすだけで、料理の味がグッと洗練されます。難しい調理法や味付けでないので、料理を作っていてとても楽しいです」(28歳女性/会社員)  なるほど、その味や香りだけでなく、カンタンというのも話題を呼んでいる一因なのかもしれません。  また、料理だけでなくお茶などに少しオイルを垂らしても◎。

出来上がった料理はアロマ効果でとってもヘルシー!

「花粉症で辛いこの季節、ペパーミントのオイルを紅茶に一滴垂らしています。清涼感があるので、喉がスッキリして気持ちよいですよ」(33歳女性/自営業)  みなさん食べられるアロマ生活を楽しんでいらっしゃるようでした。  焚いてリラックスすることもできますが、やはり身体に取り入れることで、より心身の癒しに繋がるというアロマクッキング。料理やアロマ好きのみならず、ストレスフルな毎日を送るキャリアウーマンのみなさんにもお勧めです。 <TEXT/浦和ツナ子> 取材協力/一般社団法人日本アロマクッキング協会 「アロマキッチンスタジオ」という、認定教室を開催。アロマクッキングを体感する1DAYスクール(約6000円)から、料理教室の開業ができるアドバイザーコース、コーディネーターコースなどがあり。近々の開催予定は、「1DAYスクール」2013年4月27日。お申し込みは下記サイトを参照。 http://www.aroma-kitchen-studio.com/
浦和ツナ子
ライター・編集。埼玉県さいたま市(旧・浦和市)生まれ。週刊SPA!ではアブない潜入ルポタージュをこなす傍ら、女性誌ではキラキラ美容記事を書くなど広く浅くこなす。『とみこのはんこ』(河出書房新社)の編集にも携わった
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