命がけの出産、風呂場で産んだ女子高生…ドラマ『透明なゆりかご』は妊婦たちのエピソードが刺さる
【透明なゆりかご】いよいよ明日、はじまります。原作:沖田×華 脚本:安達奈緒子 出演:清原果耶 瀬戸康史 水川あさみ 原田美枝子。番組HPで10分PR、2分動画など、ぜひご覧を。https://t.co/nCi1p5AaE1 画像は赤ちゃんを慈しむ主人公・アオイです。【総合 あす夜10時スタート】#透明なゆりかご #NHK pic.twitter.com/3UDXCaXCop
— NHKドラマ (@nhk_dramas) 2018年7月19日
不倫で妊娠、赤ちゃんを捨てた高校生…
第2話(7月27日放送)では、糖尿病患者である菊田里佳子(平岩紙)が失明の危険をおしてまでも妊娠を継続し出産する決意を固める一方で、自宅の風呂場で出産し、紙袋に入れた赤ちゃんを病院の前に捨てた女子高校生(蒔田彩珠)の姿も描かれました。 この高校生の望まない妊娠。主人公は、許せない…と彼女の家の前まで行きますが、結局、そのまま引き返します。本人にしか分からない事情と気持ちがあることに気づいたからでしょうか。 主人公と同じように、この高校生を断罪できないと、見ているうちに気持ちが変わったという女性がいました。 「妊活中の私は、“なんて身勝手な女の子だ!”と腹を立てながらドラマを見た。でもよく考えると、仕事をしている大人で、子供ができてもできなくても生活に困りはしない立場の私には、将来に絶望した少女の何も理解できないのだろうと思う」 たしかに産みたくても産めない人が沢山いる一方で、産みたくなくて産むことになってしまう人もいるのが現実です。【透明なゆりかご】時間が大幅に遅れたにも関わらず、第1話をご覧くださった皆さま、ありがとうございました!公式HPで、動画コンテンツなどお楽しみください。https://t.co/RzgdQ97EVh #透明なゆりかご #NHK pic.twitter.com/6IjXGea6yz
— NHKドラマ (@nhk_dramas) 2018年7月20日
第3話(8月3日放送)では、虫垂炎手術の全身麻酔で意識不明に陥り危篤状態になった夫に、おそらく聞こえていないだろうとわかっていながらも、生まれてきた赤ちゃんの泣き声を聞かせようとする女性を田畑智子が熱演しました。 この3話のタイトルの「不機嫌な妊婦」がしめす通り、妊婦の安部さおりはいつも不機嫌で主人公の小さなミスにも激怒します。 ですが、その不機嫌にはわけがあるのです。盲腸手術から、二度と目を覚まさなくなってしまった夫は「運の悪い合併症で、誰も悪くない」から、残された彼女はどこにも怒りをぶつけられずにいたのでした。これには「気の毒で仕方なかった」と感じた女性が多いよう。 「私の父も、簡単だと言われていた手術の合併症で亡くなった。私たちの場合は、家族の中で怒りをぶつけ合うしかなかった」 「怒りをぶつける敵がいるのは、消耗もするけど、楽でもあると感じた。あの女性はつらすぎるだろうと思う」 どんなに小さな手術でも、命を落とす危険がある。そのことを、本人も家族も覚悟していないといけないということを痛感させられる回でもありました。【透明なゆりかご】第2話をご覧くださった皆さん、ありがとうございました!番組HPで次回予告、スタッフブログなど更新しています。感想掲示板への投稿も。https://t.co/nCi1p5AaE1 画像は熱演のすえ撮り切った千絵役・蒔田彩珠さん。#透明なゆりかご #NHK pic.twitter.com/gRZPQqIVIq
— NHKドラマ (@nhk_dramas) 2018年7月27日
そして8月10日放送の第4話では、アオイと親しくしていた妊婦・真知子(マイコ)をアクシデントが襲います。産後、出血がなかなか収まらず、意識も低下する彼女。必死の処置をする「由比産婦人科」のスタッフたちでしたが、院長の由衣は大学病院への搬送を決意。救急車で運ばれてゆく真知子を、アオイ(清原果耶)はなすすべもなく見送るのでしたが…。【透明なゆりかご】第3回『不機嫌な妊婦』ゲストは田畑智子さん。3日(金)夜10時です。https://t.co/nCi1p5AaE1 #透明なゆりかご #NHK pic.twitter.com/W8zjf60bgm
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それぞれのエピソードの強さもさることながら、妊婦を演じる役者たちの演技力と相まって、毎回見る人の心を鋭く突き刺します。【透明なゆりかご】第3話をご覧くださった皆さん、ありがとうございました!次回は第4話『産科危機』。前半のクライマックス、どうぞお見逃しなく。 https://t.co/nCi1p5AaE1 #透明なゆりかご #NHK pic.twitter.com/i7idvoRPAS
— NHKドラマ (@nhk_dramas) 2018年8月3日
“奇跡”の上に成り立つ“生命”を知らしめるドラマ
脚本は『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命』シーズン3や、現在公開中の劇場版『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命』などを手がけた安達奈緒子。次代を担う医療ドラマのエキスパートとしてだけでなく、女性の目線も盛り込まれた丁寧でリアルな脚本に仕上がっています。 本作で取り上げられるエピソードの一つ一つを見ると壮絶に感じられますが、どれも生命(いのち)の現場では起こり得ること。まさに私たちの生命が“奇跡”の上に成り立っていることを、改めて知らしめてくれるドラマです。 <文/中村裕一> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】