人を愛するのはいいことだけど、怖い部分もある(東出)

『寝ても覚めても』より
――朝子と麦は運命的な出会いをします。一目ぼれはあると思いますか?
東出:ある程度はあるんじゃないですかね。
唐田:そうなのかな。
東出:たとえば前日に家族を失った人が翌日に恋愛をしようとはならないと思うんです。恋愛するには心構えと準備がある程度必要なんじゃないかと。ある意味、思春期は一目ぼれしやすい。大人になると条件がいろいろくっついてきますからね。
たやすく恋愛できると、嘘じゃないかなと思ってしまいます。
ただきっかけはどうであれ、長く連れ添うにつれて、情になる場合もあれば、片方の愛ばかりが狂気のようになることもある。僕は人を愛するというのはいいことだと思う反面、怖い部分もあるなと思います。

『寝ても覚めても』より
――誰かを好きになるうえで、ここだけは譲れないというものはありますか?
東出:生意気なことを言うようですけど、品、ですかね。自分に品があるかというとまたそれは別ですが……。
唐田:わたしは、うーん、やっぱり優しい人かなぁ。一番は、波長が合うことだと思います。

――唐田さんは20歳、東出さんは30歳です。20代、30代をどう過ごしていきたいですか?
唐田:楽しんでいたいですね。仕事もプライベートも。
東出:目の前の仕事を一生懸命やるのはもちろんですが。20代のころよりも取捨選択ができるようになってきた気がしているので、そうした部分をさらに磨きたいですし、だからこそ、引き受けた目の前の仕事を、より責任感を持って挑みたいです。私生活においては、余暇の過ごし方をいいものにしたいですね。
――最後に読者にメッセージをお願いします。
唐田:それぞれに感じるものは違うと思いますが、
何かは絶対に届くと思います。それから、自分のことを大切にしてほしいなと思います。
東出:大人の恋愛映画になっていると思います。
“愛”が映っていると思うので、楽しんで観てください。
<取材・文&写真/望月ふみ>
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(C) 2018 映画「寝ても覚めても」製作委員会/COMME DES CINEMAS
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。
@mochi_fumi